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2007-02-06 10:51
両岸教科書問題の波紋
舛島 貞
大学助教授
先日、国際機関の職員と話していて、東アジアでさまざまな枠組みを形成する際に、台湾を含みこむことができないことの問題性が話題になった。衛生問題にせよ、貿易をめぐる問題にせよ、台湾が加わらなければ、ガバナンスのネットにおおきなブランクができてしまうのである。無論、中国は台湾が「国家」として国際組織に加...
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2007-02-03 13:58
連載投稿(2)ある米国少年の悪戯とシンガポール外交
山下 英次
大阪市立大学大学院教授
1994年4月、シンガポールのゴー・チョクトン首相(当時)はフランスを訪問し、バラデュール首相(当時)と会談したが、これがきっかけとなって、後にアジア欧州会合(ASEAM)が実現した。1996年3月、バンコクで開催された第1回ASEM首脳会議の折、EUとアジアの合同の会議とは別に、アジア側、すなわ...
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2007-01-31 09:58
「身の丈外交」でよいのか?
渡邊 頼純
慶應義塾大学教授
昨年末、上海の復旦大学へ慶應義塾大学SFCの大学院生を連れて行く機会があった。SFCでは水曜日の第1時限にSFCと復旦大学、それにソウルの延世大学を衛星で結び大学院の遠隔授業を行っており、年に数回それぞれの大学がホスト校となってシンポジウムなどを開催している。
そのシンポジウムで、ある中国...
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2007-01-29 06:28
東アジア共通の産業基盤整備に向けて
村上正泰
日本国際フォーラム主任研究員
1月25日付『日刊工業新聞』によれば、経済産業省は、東アジア共通の産業基盤整備に向けて技術協力方針の策定に着手するそうである。具体的には今後議論が行われるが、中小企業診断士制度や公害防止管理者制度、自動車産業関連の資格制度などを念頭に、日本の産業発展に寄与した制度や技術を「アジア標準」と位置付け、...
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2007-01-26 05:43
東アジア地域協力に腰の引けた中国の姿勢
石垣泰司
東海大学法科大学院教授
1月フィリピンのセブで開催されたASEAN+3首脳会議および東アジア・サミット(EAS)の両サミットの結果については、発表された議長声明の文面をみる限りはまずまずの成果と言って良いのではないかと思われる。日本政府としても対ASEAN、対東アジア外交の従来よりの延長線上で様々なイニシャチブを発揮しよ...
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2007-01-25 08:31
グローバル化と宿場町の再生
四条秀雄
不動産業
少子高齢化というのは、介護・医療・教育などのサービス化社会です。そこで日本の伝統的都市環境がモータリゼーションやグローバル化と組み合わされると、どういう結果になるでしょうか?よく知られていることですが、かつて宿場町や城下町といわれた日本の都市は、いまシャッター商店街から果ては無人街になりつつありま...
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2007-01-24 19:50
浮上してきた北東アジア地域協力の可能性
舛島 貞
大学助教授
フィリピンで開催された第2回東アジア首脳会議では、「東アジア共同体」それ自体は話題にならなかったものの、ASEAN、ASEAN+1、ASEAN+3、ASEAN+3+豪・NZ・インドなどといった、ASEAN を機軸とした会議が多数開催され、多種多様な地域協力が話し合われた。その中で、日中韓首脳会議の...
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2007-01-22 10:46
連載投稿(1)「ASEAN+3」誕生物語
山下 英次
大阪市立大学大学院教授
東アジア共同体の枠組み作りについて、中国が主張する「ASEAN+3」13カ国とすべきか、それとも日本が主張する「東アジア・サミット」16カ国とすべきか、という言われ方が最近良くなされるが、そうした見方をすること自体に、私は強い違和感を覚える。
これは無論、日本政府が度を越した対米配慮とAS...
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2007-01-20 20:00
連載投稿(2)「過去と現在との対話」作業を怠るな
滝田 賢治
中央大学教授
第3に、具体的には、関係国間で問題になっているいくつかの主要な歴史上の問題を、延々と時間をかけてエンドレスに議論していくのではなく、次の段取りをとっていく。即ち、(1)問題群の一覧を作成する。(2)関係国それぞれの――といっても、各国内に意見の違いがある場合には、その主要な議論も含め――基本的見解...
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2007-01-19 09:58
連載投稿(1)時間をかけ歴史認識の共有へ
滝田 賢治
中央大学教授
日韓間ばかりか日中間でも歴史問題についての共同作業への動きが具体化しつつある。専門家を中心としたこの作業に警戒感を示す論者が多数存在することも認識しているが、東アジア地域において協力・協調の枠組みを形成していこう――否、いかざるを得ない――という未来志向の政策を、紆余曲折を経ながらも実現していく場...
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2007-01-18 12:10
普遍的価値観の問題を棚上げするしかない
りり
大学生
はじめまして、りりと申します。韓国人なので、日本語がまだまだ不十分で、よろしくお願いいたします。東アジア共同体構想の中で、価値観の問題は確かに重要ですが、価値観の問題にあまりこだわると、結局東アジア共同体が作れないではないか、と私は心配しています。
日中両国間には価値観の問題について大きな...
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2007-01-18 11:30
連載投稿(2)長期的国益を見据え、普遍的価値観の重要性をじっくり説明せよ
鈴木 馨祐
衆議院議員
アジア地域における経済的な統合は経済的な相互依存の深化により不可避なものであって、普遍的価値観などにとらわれて統合への参加が遅れるようなことがあっては、日本の受ける経済的損失は計り知れない、という反論があるであろうが、私はそのような議論は長期的に見れば日本の国益を損なうのみならず、域内諸国の長期的...
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2007-01-17 10:32
連載投稿(1)普遍的価値観の問題を棚上げしてはならない
鈴木 馨祐
衆議院議員
英米より提出されていたミャンマーに対する人権決議案が、中ロの拒否権行使により国連安保理で否決された。ASEAN+3首脳会議など一連の会議とほぼ同じタイミングでの出来事だけに、東アジア共同体を含むこの地域の今後の取り組みにおいて、自由・民主・人権・法の支配等の普遍的価値観を日本としてどのように位置づ...
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2007-01-15 06:24
アジアにドゴールは現れるか
村上正泰
日本国際フォーラム主任研究員
国際金融論の第一人者であるバリー・アイケングリーンは近著「Global Imbalances and the Lessons of Bretton Woods」において、アジア諸国が米ドルを支え続けることは困難であり、現在の通貨制度や国際収支不均衡は持続可能でないと説いている。私自身も彼の議論には...
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2007-01-12 13:15
今年のアジアは風向き不定
河東 哲夫
Japan-World Trends代表
新年おめでとうございます。ヨットをしていると、風向きが不定になる時が一番危ないと言われています。その伝で行くと、今年のアジアは嵐ではないものの風向きがやや不安定になる時かと思っています。米国では既に次の大統領選挙が迫っていますし、中国では内政上最も重要なイベントである共産党大会があって、恐らく胡錦...
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2007-01-11 10:47
生産性向上のための「移動」戦略を持て
四条秀雄
不動産業
安部首相のイノベーション戦略ですが、田舎の道路のようなものにならないかと危惧をしています。人口減少下でも生産性を引き上げれば成長は可能だとよく言われますが、人口増と生産性向上は「移動」という観点から見ると密接な関係があります。生産性向上は、「移動」の大規模化に伴って技術発展が促進され、進化する結果...
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2007-01-10 13:05
中国の2006年外交の総括と東アジア共同体論
舛島 貞
大学助教授
中国の李肇星外相が、中国共産党の機関紙『求是』(2007年1月1日号)に「2006年国際形成和中国外交工作(2006年の国際情勢と中国外交)」という文章を発表した。中国外交部は『外交白書』を公刊しているが、この李外相の一文が2006年の中国外交の総括的性格を有していると見ていいだろう。その一文を見...
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2007-01-09 14:38
地域共同体の領域のあいまいさ
林田 裕章
日本国際フォーラム参与・主任研究員
2006年12月22日付の本山健一氏の投稿「公式な制度と非公式なネットワークの多層化」の論旨には、大いに同意できる部分があった。特に、「ネットワークの構築のみで共同体が形成されるか否かといえば、疑問の余地もある。ある地域を共同体という言葉で定義するには、少なくとも、域内諸国の行動が共通の価値と規範...
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2007-01-08 06:06
アジア地域統合と民主主義
山下 英次
大阪市立大学大学院教授
アジア地域統合の推進より民主主義の方が先だといった意見もあるが、民主主義国同士でなければ前に進めないと考える必要はないと私は考える。アジア諸国の中には、民主主義が実現していない国も少なくないことに加え、「ASEAN+3」の中にはミャンマーのような絵に書いたような軍事独裁政権の国まである。
...
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2007-01-05 16:24
共同体丸の操舵室が落ち着かない
長岡 昇
朝日新聞論説委員
どのような構想であれ、それを実現するためには、リーダーが進むべき方向を明確に指し示し、確固たる信念を持って歩み続けることが大切である。構想が遠大であればあるほど、リーダーが果たすべき役割は重要になってくる。そういう観点から、東アジア共同体構想をめぐる2006年の動きを振り返ってみると、いささか薄ら...
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総論稿数:4661本
東アジア共同体評議会