スピーカーは、「ASEAN+3」13カ国に、インドとアメリカを加えた15カ国から、合計30名程度が来ていた。1日半の会議を通じて、アジア地域統合の進め方については、多くの出席者のコンセンサスは、概ね以下のようなものであったように思う。(1)アジア地域統合は、アジアのアイデンティティーを確保するためにも、東アジア・サミット(EAS)の16カ国ではなく、当然のことながら「ASEAN+3」(APT)の13カ国で進めるべきである。(2)そして、APTのリーダーシップは、ASEANが取る(いわゆる”ASEAN in the Driver’s Seat”)。しかし、それは、当面(”for the time being”)のことかもしれない。(3)東アジアのジャイアントは、日中の2カ国である。(4)欧州統合が独仏両国のイニシアティブで推進されてきたことを考えると、アジアのリーダーシップは明らかに本来、日中両国が取るのが自然である。