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2009-02-09 20:20
(連載)日本の平和維持活動はこれでよいか(1)
入山 映
サイバー大学客員教授・(財)国際開発センター研究顧問
自衛隊の海外派遣をめぐって、憲法第9条との関係で何ができて何ができないのか、さっぱり要領を得ない議論が延々と続いている。一つは、自衛隊法の枠組みの外で、国連PKO活動以外の各種活動への参加(つまり当然のことながら海外派遣)に際して、その都度国内法との調整、もっと具体的にいうと国会の議決を要するとい...
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2009-02-06 05:49
期待されるオバマ政権の東アジア地域政策
石垣泰司
東海大学法科大学院非常勤教授
1月20日の就任直後、ヒラリー・クリントン国務長官の正式就任に先立ち、オバマ大統領が最初に電話会談した外国指導者はアッバス・パレスチナ大統領とオルメルト・イスラエル首相であったことからもわかるように、オバマ政権として中東問題へ積極的に取り組む意向を鮮明にした。当初の電話会談からのみ判断するつもりは...
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2009-02-05 10:27
(連載)「機会の窓」は開いているか:首相のサハリン訪問(4)
袴田 茂樹
青山学院大学教授
タンデム政権という異例の状況自体が危機を深めているという説得力のある論もある。つまりメドベージェフとプーチンはシャム双生児のように密接に結びついているので、どちらも政策転換とか思い切った政策が出せず、それが事態を膠着させ悪化させていると言うのだ(D・フルマン「シャム双生児の政治」『独立新聞』200...
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2009-02-04 19:18
北朝鮮に対しては、無視が最善の策
李相哲
大学教授
「寝耳に水」ということばがある。韓国では「就寝中の殴り棒」という。突然、想像したこともないことで問い詰められたり、突然、とんでもないことを言われて驚く場合に、口にすることばである。北朝鮮の脅しがエスカレートしている。1月17日、朝鮮人民軍総参謀部スポークスマンを名乗る軍人が、軍服の姿でカメラの前に立...
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2009-02-04 10:36
(連載)「機会の窓」は開いているか:首相のサハリン訪問(3)
袴田 茂樹
青山学院大学教授
そうなると、日本が関心を持てる新たなアプローチの可能性となると、けっきょく問題は、国後、択捉の帰属問題を真剣に討議するか否かである。これは、東京宣言での両国の合意、つまり「4島の帰属問題を解決して、平和条約を締結する」という線までメドベージェフが立ち戻る(プーチン時代に後退した状況から考えると、「...
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2009-02-04 10:28
許すわけにゆかぬ「武士の商法」
入山 映
サイバー大学客員教授・(財)国際開発センター研究顧問
旧・郵政省時代に作られた「かんぽの宿」が赤字垂れ流し状態になっているとして、所謂郵政民有化に伴なう措置により民間に払い下げられることになった。ところが建設費2400億円かかったものを100億円で払い下げるという。それに「待った」がかかった。これに類した話は、農林水産省、厚生労働省などの所謂事業官庁...
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2009-02-03 10:02
(連載)「機会の窓」は開いているか:首相のサハリン訪問(2)
袴田 茂樹
青山学院大学教授
では、メドベージェフには北方領土問題で何か本質的に新たなことを提案する可能性があるだろうか。また、首相としてどう対応すべきだろうか。リマのAPECサミットの日露首脳会談(昨年11月22日)の場で、メドベージェフ大統領は「この問題の解決を次世代(потомки:子孫、後継者とも読める)に委ねることは...
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2009-02-02 19:13
(連載)「機会の窓」は開いているか:首相のサハリン訪問(1)
袴田 茂樹
青山学院大学教授
1月24日に麻生首相とメドベージェフ大統領は15分間の電話会談を行い、大統領は2月中旬にサハリンで開催される「サハリン2」の生産稼動式典に首相を招いた、と報じられた。また大統領は「2国間のすべての問題について話し合いたい」と述べ、これに対して麻生首相は「感謝する。検討のうえ回答したい」と応じたとい...
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2009-01-31 02:57
「同志」 柿澤元外相の死を悼む
山下 英次
大阪市立大学大学院教授
柿澤弘治さんは、人生の大先輩であり、また、外務大臣まで務められた方ですが、私にとっては、アジア統合の推進が日本にとって是非とも必要と考える「同志」の一人でした。柿澤さんは、旧大蔵省からフランスへ留学し、後にベルギー・ブリュッセルの日本大使館に数年間勤務されました。そのころちょうど、EC(欧州共同体...
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2009-01-29 18:24
世界金融危機の深深層原因について
村瀬 哲司
龍谷大学教授
私は前回11月26日付けの本欄への寄稿の際、「世界金融危機の原因を表層、深層、深深層に三分類できると考える。表層の原因は、米欧金融規制の不備と金融工学への過信である。深層の原因は、節度を失ったドル基軸通貨体制であり、以上の表層、深層原因は政策対応が可能である。もう一つ深深層の原因は、人間のあくなき...
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2009-01-29 09:35
(連載)オバマ新政権を迎える中国と日本(2)
関山 健
東京財団研究員
しかし、未曾有の経済危機への対処とイラク・アフガン問題の適切な処理が急務のオバマ新政権にとって、その両者いずれの成功にとっても、中国との関係強化は欠かせない。この点、中国にも冷静に見ている人間はいるようである。中国共産党の情報筋は、「個人的見解ながら」と断りながら、「いまや中国の経済力と政治的影響...
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2009-01-28 13:46
(連載)オバマ新政権を迎える中国と日本(1)
関山 健
東京財団研究員
世界中の注目を集めて就任したアメリカのオバマ新政権。そのオバマ新政権について、中国の人々はどう見ているのであろうか。中国・吉林大学で北東アジア情勢を研究する知己の教授は、「アメリカ経済が未曾有の危機にあるなか、オバマ新大統領率いる民主党政権が、保護主義的な貿易政策を採り、その矛先が最大の貿易赤字相...
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2009-01-26 19:06
国際機関における日本の分担金と投票権のゆがみ
鈴木 馨祐
衆議院議員
IMF(国際通貨基金)という国際機関がある。1997年のアジア金融危機の時などにも注目を浴びたのでご記憶の方も多いかと思うが、国際金融政策、あるいは途上国への開発援助においては非常に大きな力を有している。かつ、経済や開発関連の議題では、国際連合よりもIMFや世界銀行などのいわゆるブレトンウッズ体制...
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2009-01-26 09:48
金正日総書記「健康不安説」の背後にあったもの
大江 志伸
江戸川大学教授・読売新聞論説委員会特約嘱託
北朝鮮建国60周年(2008年9月9日)の記念行事に姿を見せなかったことで火がついた金正日総書記の健康不安説、5か月におよんだあの「狂想曲」はなんだったのだろうか。世界各国とりわけ日本、韓国、一部米国のメディアによる関連報道は、未確認情報の空中戦の様相を呈し、一時的な健康悪化説から再起不能説、果て...
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2009-01-24 01:46
「世の中」のせいにする前に、自分でできることからやろう
入山 映
サイバー大学客員教授・(財)国際開発センター研究顧問
貸し渋りだ。借り剥がしだ。失業率が増加傾向にある。非正規労働者の悲鳴が聞こえる。自動車が売れない。小売りが不振だ。GDPはマイナス成長だ。「ゆき過ぎた改革」の付けが回ってきた。さあ、景気の底上げだ。ケインズでゆこう。大合唱の台詞は、まだまだいくらでもあるが、こんなところが通奏低音とでもいうべきでは...
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2009-01-22 18:02
日・米民主主義の落差を痛感する
花岡 信昭
ジャーナリスト
オバマの演説ぐらいは見ておくか、とテレビをつけたのだが、そのまま引きずりこまれて、パレードの場面まで見てしまった。完全徹夜だ。オバマ大統領のスタンスには疑問も多々ある。日本にとっては、民主党政権は「ジャパン・ナッシングの悪夢」を思い起こさせる。そういったことは改めて書くとして、ワシントンに200万...
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2009-01-21 10:08
オバマ大統領の就任演説を聴いて思うこと
近藤 健彦
明星大学教授
たった今、数時間前のオバマ大統領の就任演説の全文を翻訳で読んだ。便利な世の中になったものである。翻訳で読んでも、すごいスピーチだった。この演説は今後折に触れあちこちで引用されるだろう。政治的リーダーにとって、演説は命である。この演説だけでも、オバマ就任の意義はあったのではないかとさえ思う。私にとっ...
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2009-01-20 15:17
日本は政治制度改革でアジアのお手本を示せ
武石 礼司
東京国際大学教授
近年、アジア諸国においては政治制度の整備が着実に進められており、インドネシアのように新たに三権分立の制度的確立が達成された国も出現している。アジア各国とも歴史的な成り立ちが異なるために、政治制度はその詳細を分析すると、様々な点で実に大きな差異があるが、それでも人権の尊重、普通選挙の実施、司法権の独...
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2009-01-19 09:59
(連載)中央政策官庁はマクロを見よ(2)
入山 映
サイバー大学客員教授・(財)国際開発センター研究顧問
マネージメントにも、経済学と同じでミクロとマクロがある。中央省庁がミクロに踏み込んでその具体的施策まであげつらっていたのでは、肝心のマクロがお留守にならないか。この外郭団体にとって、本命は経産省であり、環境省はいわば添え物のような役所ではあるが、だからといって、ことの是非が変わる訳ではない。ミクロ...
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2009-01-18 02:40
(連載)中央政策官庁はマクロを見よ(1)
入山 映
サイバー大学客員教授・(財)国際開発センター研究顧問
1月7日付けの『朝日新聞』夕刊一面に「小物家電の町医者・使い捨て防止へ環境省が構想」という見出しの記事が載っている。内容というのは、家電製品が故障したら地域で家電製品協会から「家電製品エンジニア」に認定されている約5万7千人の「町医者」(リペア・マイスター)に修理を依頼するようにしよう、という提案...
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