現在、接戦州ではトランプはバイデンに平均値で約4%程度離されているとみられる。4年前の約5%に比較すれば、逆転がないわけではないことがわかる。10月17日現在、トランプがバイデンに劣勢であるとは言え、その差が5%以内の接戦州では逆転が可能であるとみることができよう。ジョージア(選挙人数:16人)、オハイオ(選挙人数:18人)、メーン第2選挙区(選挙人数:1人)アイオア(選挙人数:6人)、ノースカロライナ(選挙人数:15人)、フロリダ(選挙人数:29人)、アリゾナ(選挙人数:11人)などがこれに含まれる。(Biden vs Trump: who is leading the 2020 US election polls? Financial Times.参照)現在わずかに劣勢であるとは言え、トランプはこれらの州をなんとしても制しなければならない。ここで落とすことがあるようでは、再選の可能性はほぼなくなるであろう。しかもトランプがこれらの接戦州をすべて制しても、270人にわずかに届かないと推測される。つまり、これでもまだ足りない。他方、バイデンにしてみれば、上記の接戦州を落としてもまだ270人以上の選挙人を獲得できるとみていると考えられる。こうしたことから、バイデンがいかに優位な立場にあるか理解できよう。