実際、1990年代初めにマレーシアのマハティール首相が東アジア経済グループ(East Asia Economic Group)の創設を提唱した際には、域内外に様々な意見の相違があって実現しなかったが、97年のアジア金融危機に対処するためにASEAN+3での具体的な協力が進んだ結果、東アジアでの地域協力はde facto方式で大きく進展してきた。今後も、日本や中国を含む東アジア諸国は、金融経済、防災、環境保護、地域安全など共通利益のある分野で、一つずつ具体的な協力を進めていくことを期待したい。(つづく)