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2020-10-06 07:31
(連載2)学者たちは根本から襟を正せ
赤峰 和彦
自営業
しかも、日本学術会議には国家予算がつけられ、本年度(2020年)は10億4,896万円となっています。それなら、日本学術会議は、国策機関として毎年多くの有意義な提言を政府にしなければならないのですが、実際は、1999年以降、1999年に二本、2005年に一本、2010年に一本、それぞれ政府に勧告を出し、それ以外は政府が諮問した内容について、それを担当した部内の専門委員が答申している程度で、予算に見合う働きはしていません。いわば、サロン化した学者のたまり場にすぎません。要は、毎年血税が投入され続けているにもかかわらず、社会貢献や国民の幸福に資するほどの活動は実績として残していないのです。
現代は、知識や情報が社会活動の中心的な役割を果たしており、いまや、それらなしでは社会の運営が成り立たなくなっています。しかも、それらは万人に機会と栄進の道を開きました。この時代潮流のおかげで、最先端の知識や有益な情報を持つ学者は、安全保障、経済、そして政治政策に対して政府から耳を傾けられる存在となり、彼らは、その能力に見合う権威と便宜を提供されるようになりました。しかし、その中で自分の見解に、社会への責任や貢献、倫理観が求められていることを自覚している人はどれだけいるのでしょうか。
このような現状を見るにつけ、学者たちは根本から襟を正さねばならないのではないかと感じます。今回の6名の学者に対する内閣の任命拒否によって、図らずも日本学術会議の実像に光があたり、その存在が万人の目に触れることになった以上、日本学術会議は、自ずと存在意義を証明できないのであれば、瓦解の道を歩まざるをえないでしょう。
そうなる前に、日本学術会議の構成員は、自らの手で血税と権威に見合う組織改革を行うか、さもなくば解体していくことが学者としての良心あるいは倫理観であると言えます。その意識改革ができないものが、国家予算で生き残り時代の移り変わりとともに淘汰されないのは、あって良いことではありません。(おわり)
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(連載1)学者たちは根本から襟を正せ
赤峰 和彦 2020-10-05 21:19
(連載2)学者たちは根本から襟を正せ
赤峰 和彦 2020-10-06 07:31
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