「拉致被害者が現在どうなっているか、どこにいるかを北朝鮮は全て知っている。それをいまさら再調査だなどというのは茶番に過ぎない。こんな茶番に日本政府が付き合っても、よいことは何もない」、これは7月3日外国特派員協会で開かれた“Is The Dear Leader's Nuke Report For Real? Implications For Japan And The U.S.-Japan Alliance”(親愛なる指導者殿の核報告はホンモノか?日本と日米同盟に持つ意味)と題する記者会見における、重村智計早稲田大学教授の発言である。この会見には、他に伊豆見肇静岡大教授、衛藤征士郎衆議院議員も出席して、Q&Aを含めて約2時間のやりとりがあった。この稿ではその詳細を報告するのではなく、重村教授の発言を中心に問題点の概要を紹介しておきたい。