ハリス・インターナショナルの調査結果をもう少し詳しくみてみると、ブッシュを強く支持すると答えた人は、独仏両国でいずれも僅か2%にすぎなかったが、反対に、強く拒否すると答えた人は、フランスで61%、ドイツで57%に達した。このような状況であるにもかかわらず、フランス国民は、かねてよりしばしば ”Sarko the American” と揶揄されるようなアメリカ大好きの人物を大統領に選んでしまった。結局、選挙は、どこの国でも、基本的には国内問題が主たる争点となり、今回のフランスの場合には、「3%の経済成長と5%の失業率の実現」を公約したサルコジが当選した。フランス経済、とりわけ労働市場は、ヨーロッパ大陸諸国の中でも最も硬直的であり、その点、改革が必要なことはよく理解できる。