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2021-01-08 11:33
(連載2)対中政策、2021年の方向性は?
岡本 裕明
海外事業経営者
その場合、日本の政権の外交が股裂きになるかもしれません。つまり、最優先するのは日米関係だけど、中国も地政学的に無視できないので、二階氏のごり押しを言い訳に日中関係を維持するという「どっちつかず」でずるずる2021年を徒過するという可能性です。そうなれば、日本の外交は方向性を失います。本来であれば、日本の内閣が一致妥結し、明白な目標を持つべきなのですが、外交に行く前によれよれになっており、今の布陣では期待するのが無理というものでしょう。(贔屓目に申し上げれば「内閣はコロナで英気を吸い取られて本来やるべきことが全く手つかずになっている」ということでしょう。)
中国でコロナがどうなっているのかわかりませんが、国力を見れば本当にこの1年で一気に強くなっています。経済も資源を中心に爆買い傾向が戻っています。その点からすれば中国は1年前と比べ比較にならないくらい扱いづらい国家となっています。中国の膨張はまだ続くとみています。今の状態ではそんな簡単には体制が崩れるようには思えません。
韓国は経済的に日本と中国の間に挟まれ構造的に苦しく、外需にその活路を見出しました。日本が米中の間に挟まれて難しい政治的判断を求められるのと、似た状況です。むしろ台湾のように明白な姿勢を示すほうが、プレゼンスが増して支援も受けやすいのは注目すべきところであります。
日本には、中国をどう位置づけるのか、という踏み絵を踏むほど勇気ある政治家はいないし、対中政策と対米政策どちらについても、はっきりした世論も形成されていません。しかし、いつまでもそんな中途半端な外交を続けるわけにもいかないのが時代の要請だと思っています。一部では日本は西大西洋の荒波をうまく泳いできたとも言われますが、それが今後も器用にできるかどうかの保証はないのではないでしょうか?(おわり)
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投稿履歴
(連載1)対中政策、2021年の方向性は?
岡本 裕明 2021-01-07 18:06
(連載2)対中政策、2021年の方向性は?
岡本 裕明 2021-01-08 11:33
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