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2020-11-18 11:03
日豪安保連携強化について
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
11月18日の報道で、日豪安保連携強化がうたわれている。日本を訪問した豪首相と菅総理が会談し、自衛隊と豪州軍の共同演習、日豪にアセアン、中国韓国などアジア太平洋地域15カ国のRCEP(地域包括的経済連携)協定の早期発効の確認などが行われた。一部の方たちが心配されているが、豪州と手を組んだからと言って何ほどの実利的得があるのだと言われるが、ひとえに米のこの地域への関与のための伏線に過ぎないと思えばよいのだ。RCEPには日本の懸命な説得にもかかわらずインドは参加しなかった。しかし大人の世界では、完全はないと思えばよいのだ。
アジアの平和と安定には、米の関与が必須である。中国は日米離間を策し、色々宣伝をし出してもいる。最近の米の同盟国たたきに少し嫌気を出している日本は、中国へ接近しだしているなどと、フォーリンアフェアーズ誌に中国の著名な学者閻学通教授が書いたりしている。日米は、多数民族と言ってもまだ白人が社会の主人公である米と黄色人種の日本、宗教もプロテスタントを主としたキリスト教徒が多い米、日本は、普通海外で宗教を聞かれた際は仏教徒と答えるものが多いだろうが、元旦に神社へ行き、葬儀は、仏教、クリスマスにはキリスト教徒と腰の定まらない日本人。同盟国と言っても違いは大きいのだ。
今回の豪との協定で、日米地位協定では、日本で犯罪を犯した米軍人を起訴前にその身柄を拘束できない不平等条約だが、日豪では出来るとなっておりより公平である。日米協定を一足飛びに平等にはなかなか困難であるが、米がやりやすいように周囲の環境整備をしてゆくのだ。インドも腰の定まらない仲間だが、RCEPに是非参加してもらい、同じ民主主義国家同士連携して、中国の自分勝手な独善的行動をけん制しなければならないのだ。RCEPのルールは中国の意見が入りゆるゆるのものだが、それを時間をかけて、よりまじめなルール作りに同じ価値観同士のインドや豪などとともに努力しなければならないのだ。百の言葉より実行で、米国防総省が、日米共同開発ミサイルICBM迎撃実験に成功したと発表しているが、このような協同作業の積み重ねが大事なのだ。同じころ習近平は、BRICS5か国のオンライン会合で、米のパリ協定、イラン核合意など多国間協定の枠組み離脱を批判し、中国が自由貿易の守りてだとの姿勢を打ち出している。その一方で、米に対抗してこの12月から中国も「輸出管理法」を施行し、安全保障を理由に何でもできる体制になる。米も時に身勝手なところもあるが、その米より格段と予測の可能性が低い、かつ凶暴さが発揮される社会となるのだ。
兼原信克・前国家安全保障局次長が尖閣問題で、中国は1千トン以上の大型船を増やし、日本の力負けの状態が始まっている。これに対抗するためには、増強して耐えるしかない。意気込みだけではダメで、最悪の事態を考えたうえで動く冷静さが必要だとの趣旨を述べておられるが、そのとおりだ。また、海上保安庁と自衛隊が共同な役割を果たせるように、武力攻撃に至らないグレーゾーン事態へ対応できる法整備が急がれる。今現場は忍の一時で奮闘されておられることだろうがその尊い努力を無駄にしてはならない。
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