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2019-05-20 17:51
(連載1)北朝鮮との無条件会談の提示をした安倍首相
岡本 裕明
海外事業経営者
安倍首相が北朝鮮、金正恩委員長と無条件で会う、と発言したことに様々な意見が出ているようです。真意は何なのか、そして安倍首相が会えば何か展開の糸口が見いだせるのでしょうか?この報に接した時、即座に思ったのが、トランプ大統領から何か入れ知恵があったのだろうか、という点と拉致被害者への配慮という縛りを自分で解いた、という点であります。
安倍首相とトランプ大統領とのコミュニケーションは頻繁に行われている中で北朝鮮問題はその主題の一つであるはずです。トランプ氏からすれば先の米朝首脳会談の決裂の分析、および対策についてアジアの目線として安倍首相の意見を求めたことでしょう。安倍首相も韓国との一連の問題を通じて頭を悩ませているわけでお互いに「やりにくい相手」と意見をシェアしたのではないかと察します。
仮にトランプ大統領のささやきで「無条件で金正恩委員長に会いたい」としたならば私の読み方は6か国協議の参加国で金正恩氏と直接対談していないのは日本だけだという出遅れ感が一つ、もう一つは6か国の中では客観的に見て一番中立的になれる点を指摘したのではないかと考えています。
北朝鮮を取り巻くのは中国、ロシア、アメリカという大国と同じ民族の韓国であります。アメリカは地政学的には遠いですが、金正恩氏が最も意識する国だけにアメリカが引きずり込まれているという見方もできなくはありません。その中でトランプ氏の誤算とは「なぜ、この弱小国とのディールに苦労しなくてはいけないのか」と「この若者の行動、心理は世界の主要なリーダーとは一線を画する」点を改めて認識し、安倍首相とタッグマッチを組みたいという意思の表れではないかとみています。(つづく)
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