ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
2017-05-18 11:08
(連載1)波紋を呼んだFBI長官の解任
川上 高司
拓殖大学教授
前オバマ大統領が最大の功績と誇るオバマケアの廃止を公約に掲げたトランプ大統領だったが、オバマケアの廃止には至らなかった。またTPPへの不参加を表明するなどひたすらオバマ色を否定することでトランプ色をアピールした100日間だった。
そしてまたトランプ色を演出するかのように、突然コーミーFBI長官を解任した。そのあまりにも唐突な解任だったため、なにかトランプ大統領に後ろめたいことがあるのではないか、第2のウオーターゲート事件か、とメディアを騒がせたのは言うまでもない。当初の政府の発表では、コーミー長官の解任はローゼンスタイン司法副長官の進言によるとのことだった。タイムラインを追ってみよう。
3月20日、コーミーは議会の公聴会でFBIは昨年の大統領選挙へのロシアへの関与を調査していると証言した。5月8日、トランプ大統領はセッションズ司法長官とローゼンスタイン副長官と会合を持ったが、この席でローゼンスタイン副長官はコーミーの解任を進言したとされる。その後のセッションズ長官と報道官は副長官の進言を受けて解任と発表した。選挙期間中セッションズ長官は実はロシア大使とこっそり会っており、その追及をかわす必要があったことから、コーミーの解任は司法長官と副長官が主導したのだろうと報道された。
ところが11日、トランプ大統領はコーミーの解任は進言以前から決めていたことであり自分の判断だとコメントしたのである。この発表でセッションズ長官はすっかりメンツを失ってしまった。トランプ大統領によるとコーミーは目立ちたがり屋でスタンドプレーばかりする、そのためFBIは大混乱に陥っている、その責任を取らせたというのである。(つづく)
>>>この投稿にコメントする
修正する
投稿履歴
(連載1)波紋を呼んだFBI長官の解任
川上 高司 2017-05-18 11:08
┗
(連載2)波紋を呼んだFBI長官の解任
川上 高司 2017-05-19 10:41
一覧へ戻る
総論稿数:4661本
東アジア共同体評議会