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2017-04-26 13:01
最近の歴史認識問題について
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
最近の歴史認識問題につき思うところを述べる。カナダのトロント市議会は「南京大虐殺をリマインド」する決議文を採択、同オンタリオ州では、「南京虐殺記念日」制定の審議中など、その他豪州、米での「南京事件、慰安婦問題」への動きも目が離せない。日本ではすぐに目くじらを立て、外務省は何をぼやぼやしているのだ、火消しに走れと大騒ぎになる。過去に、識者といわれる人たちが金を出し、ニューヨークタイムズ紙の紙面で、真相(FACT)として、慰安婦問題は決して強制連行ではないとの説明文を載せた。米国の知人によると、企業などで、不祥事をもみ消すために、こうした誌面広告を出すことが多く、一般の米国人から見るとかえって奇異に感じられると述べていた。
村山政権時代、日本でのAPEC開催に米のクリントン大統領は早々と欠席を表明、続いてカナダのクレティン首相が欠席表明、前者には言えないので、後者に不満を垂れたのか「変な奴」と、日本の首相がちらりと述べた。日本ではほとんど無視だったが、クレテインンの地元、ケベックでは、これが大々的に報道された。同首相の出身大学のラバール大学で教えていた日本の友人によると、その当時、ケベック州の独立の動きが急旋回中で、事前の世論調査では、どう転ぶか分からない状況で、首相の訪日どころではなかったのだ。
経済力を増してきた中韓の最近の動きは気になるところではあるし、その金とエネルギーを自国の遅れた部分の手当てに注いだらと言いたくなる。事実、中韓とも、日本のような全国民への医療保険はじめ、年金制度などまだまだの状況だ。こうした国は、自国の国内事情などを逸らすために、対外的な敵を作りがちだ。彼らの「いわゆる歴史」は、事実を学問的に粛々と進めていくものと、宣伝戦のものとに分けられる。歴史観は国内政治と直結して揺れ動く。中韓との戦いの主戦場は米国だとの言い方もあり、冷戦以前と比べ、米は、あまり日本を庇わなくなったとの見方も一部日本にあるが、1951年のサンフランシスコ講和条約をひっくり返さない限り、米中枢の態度は変わらないと安心してよい。
一方で中韓は、いずれも同条約に参加していない。中国は、当時国民党と共産党の内戦の真最中で、それどころではなく、勝者の分け前がなくフラストレーションが溜まっており、朝鮮半島の人たちは、太平洋戦争、日中戦争とも、日本人として戦ったという、韓国の今反日を叫ぶ人たちからすると「信じられない」という状態なのだ。海外での長年の現場の経験から述べると、中近東の騒乱で、韓国政府の官員に助けられたし、海外では、頼りになるのは中国人、韓国人だとの思いが強い。中国の第3の都市、広州には、抗日記念館ならぬ抗英記念館ある、アヘン戦争をテーマに、攻めてくる英兵を家畜の糞ダメに突き落として殺したなどと、説明文と絵柄が掲示されていたりする。知り合いの英国人に話したら、「ひたすら無視です」と述べていた。
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投稿履歴
最近の歴史認識問題について
中山 太郎 2017-04-26 13:01
┗
「最近の歴史認識問題について」を読んで
橋本 宏 2017-05-11 21:27
┗
「『最近の歴史認識問題について』を読んで」への回答
中山 太郎 2017-05-12 13:25
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