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2016-04-12 14:50
(連載1)補完関係にある中南米と日本
児玉 克哉
社会貢献推進機構理事長
日本政府は、中南米を支援する国際機関「米州開発銀行(IDB)」との協調融資枠を従来の3倍となる30億ドル(約3300億円)に拡大すると発表しました。日本の国際協力機構(JICA)とIDBが合意したものです。中南米と日本の関係は歴史的に深いものがあり、距離的には遠いもののこれから大きな可能性があります。
日本は貧しい国でした。新天地に夢を求めて多くの日本人が中南米に渡りました。約30万人の日本人移住者が礎を築き、その子孫は165万人とも言われます。ブラジルやペルーなどに日系人が多くいて、ペルーではアルベルト・フジモリ氏が大統領になり、その長女のケイコ・フジモリ氏は今、大統領選を戦っています。日本は1990年の入管法の改正により、日系人が急増しました。現在、ブラジル、ペルーなどから約30万人の日系人が日本に滞在しており、日本と中南米の架け橋となっています。これは一つの人的財産です。
中南米と一括りにするのははばかれるところがありますが、中南米には日本にないいくつもの魅力があります。まずは豊富な資源。日本は現在、銅の約6割、鉄鉱石の約3割、銀鉱は9割以上を中南米地域から輸入しています。中南米は資源大国なのです。また農業、漁業においても重要な地域です。ブラジルから大豆、コーヒー豆、とうもろこし、鶏肉などが日本に輸入されています。またペルーからはさめ、いか、魚粉などが輸入されています。
また人口も多く、中南米で6億人の人がいます。これからのマーケットとしても有望なのです。中南米での問題は、インフラが整備されていないことです。水力や地熱のエネルギー源はあるのですが、それを活かす技術語りません。そこで日本がこうしたインフラ整備を受注する可能性があるのです。ここでも中国との争いが生じています。(つづく)
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(連載1)補完関係にある中南米と日本
児玉 克哉 2016-04-12 14:50
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児玉 克哉 2016-04-13 17:54
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