第2に、これは問題として提起したいのだが、日米と中韓露のみならず、諸国の対応が相当まちまちであり、そのうち標準化されるべき部分とそうでない個別の部分の弁別が、特にメディアにおいてなされていないということである。今回の場合、国連安保理決議1718号「Security Council Condemns Nuclear Test by Democratic People's Republic of Korea, Unanimously Adopting Resolution 1718 (2006)」による、「Action Prevents Provision of Nuclear Technology, Large-Scale Weapons, Luxury Goods to Country; Permits Inspection of Cargo to Ensure Compliance」が、全体として決められ、多くの国が受け入れたこと、つまり標準化された部分である。国連のウェブサイトからこの内容を見ればわかるとおり(あるいは題名を見れば明白だが)、この決定は決して通常の北朝鮮との貿易を抑制するものでもないし、経済援助を停止させるものでもない。無論、日本のようにこれに+アルファをするのも自由だが、自らが+アルファした部分と、標準の間の相違は明確にしなければならない。ちなみに、中国では四大銀行における北朝鮮との取引停止のほか、北朝鮮から中国に来ている労働者のビザ延長停止という「+アルファ」をおこなっている。