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2012-08-30 07:22
(連載)海上保安庁の「ビデオ公開」を嗤う(2)
鹿又 勝己
会社員
現在、いやいつの時代でも、領土・領海問題について最も肝腎なものは、広く、そして一瞬でも早く、国際社会に自国の主張の正当性を訴え、認知させる点にある。が、海上保安庁は、この点にもまったく無自覚なようだ。百歩譲ってみよう。「それは外務省の仕事だ」と考えているのかもしれない。確かに、他の「共同体」の縄張りを荒らすのは、「共同体」化した組織にとって、最も避けなければならない仕業である。
事件当日のNHKニュースで、やってくる香港人活動家への日本政府の対処方針は「けが人を出さないように」であると報じられた。どこの世界に、自国の領海侵犯を公言し、不法上陸を目的にやってくる活動家を迎えるのに、「けが人を出さないように」を基本方針とする政府があるだろうか。が、この方針が日本外務省から出たとすると、平仄は合う。
小生が知る限り、外務省は、尖閣諸島が日本の領土・領海であること、その根拠、中国側の領有宣言(1971年)の不当性を積極的に対外発信してきた事実はない。それどころか、イラン大使まで勤めた元幹部・孫崎某にいたっては「尖閣諸島は明代に中国の勢力範囲にあった」などと、中国の宣伝活動に加担して、中国人を喜ばせているありさまだ。
確かに、日中平和条約締結時、鄧小平は「尖閣諸島の帰属は将来の世代に任せよう」と発言したといわれる。そして、北京政府の尖閣領有宣言の真の目的は、この周辺海底に眠っている資源の「平和的開発」にあるといわれる。外務省にとっては、日中間の平穏な関係維持がまさに「日本外務省=中国外交部・東京弁公室」の「共同体」利益なのだろう。どこの国の海上警察が、何日も前から「領海侵犯」を公言してやってくるたかが一隻の漁船に乗った10人ばかりの制圧に失敗し、上陸を許してしまうだろうか?何隻もの巡視船で取り囲んでいるにもかかわらずだ。当日当番に当たった海上保安官は、全員よほどの腰抜けか?みな腹具合が悪かったのか?(つづく)
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投稿履歴
(連載)海上保安庁の「ビデオ公開」を嗤う(1)
鹿又 勝己 2012-08-29 07:48
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(連載)海上保安庁の「ビデオ公開」を嗤う(2)
鹿又 勝己 2012-08-30 07:22
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(連載)海上保安庁の「ビデオ公開」を嗤う(3)
鹿又 勝己 2012-08-31 01:19
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