負の外部効果を伴う公共施設については、その必要性について万人が納得する場合でもなお、ウチではなく、どこかヨソに(Not In My Back Yard : NIMBY)作ってほしい、というのはどこにでも見られる反応だ。何も軍事基地に限った話ではなく、ゴミ処理施設でも、火葬場についても全国で頻発している事態であるのは周知の通り。さればこそ基地問題については既成事実が重みを持ち、経済活性化だ、地域振興だの美名に隠れて見て見ぬ振りを続けてきた、という側面がある。しかも、細心の注意を払って負担の偏在に対処してきたかというと、全くそうではなく、地位協定における軍属の扱いに見られるように、むしろ現地感情を無視し、臭いものには蓋、といったお役所の対応が目立ったことも、鳩の糞ほどではないにしても、問題をこじらせる一因であったことは確かだ。今回の暴言問題もその延長線上にある。