11月16日付けの『ウォールストリート・ジャーナル』紙で、J. Michael Cole 『台北タイムズ』副編集長が、「中台の経済関係の深化にも関わらず、台湾の独立志向が衰えていないことから、中国が武力行使に踏み切る可能性が出てきた中で、台湾の防衛能力が落ちている」と警告を発しています。すなわち、「中国は、台湾が国民党政権になって、経済協力協定も結ばれたことから、将来の中台統一への道が開けた、と期待を持ったかもしれないが、台湾ではかえって独立志向が増えている。チベットの例に見られるように、経済による懐柔は成功しない。台湾のナショナリズムを理解していない中国も、いざ台湾との政治協定を推進しようという時には、それに気づき、そうなると武力行使しかないと考える可能性がある。ところが、台湾の防衛力は危険なほど脆弱で、数年内には自衛できなくなるだろう。それでもなお独立志向が続けば、中国は軍事的優勢を背景に非正規戦闘を仕掛けて来るかも知れない。こうした危機を避けるために、米国と台湾は台湾のアイデンティティーを維持するに足る十分な防衛力を整備すべきだ」と言っています。