４月６日付けの吉田康彦氏のコラム記事「実現遠い『東アジア共同体』ーームード先行の国内世論」に同感です。本１６日付け投稿で、浜崎真一郎氏は、吉田氏の記事を批判し、「百も承知のハードル」であり、「一歩一歩着実な歩み」で乗り越えると述べておられますが、それはできない性質のものです。こういう精神論にたいしては、戦前の失敗を考えるなら、われわれは「止める勇気」を持つべきです。
　ＡＣＵ（アジア通貨単位）は、基準を設けることで各国が「認識の誤りを冒さない」という仕組みであって、共通通貨に繋がるものではありません。ＥＵ（欧州連合）においては、ＥＣＵ（欧州通貨単位）とユーロ（共通通貨）の間に大きな壁はありませんでしたが、アジアにおいては、ＡＣＵと共通通貨の間には、経済格差・言語・人口差という大きな壁があり、事実上乗り越えることが不可能です。これは、しっかりと認識しないといけません。不可能なんです。