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2009-01-22 18:02
日・米民主主義の落差を痛感する
花岡 信昭
ジャーナリスト
オバマの演説ぐらいは見ておくか、とテレビをつけたのだが、そのまま引きずりこまれて、パレードの場面まで見てしまった。完全徹夜だ。オバマ大統領のスタンスには疑問も多々ある。日本にとっては、民主党政権は「ジャパン・ナッシングの悪夢」を思い起こさせる。そういったことは改めて書くとして、ワシントンに200万人集まったというのは、なんとも強烈だ。米国史上、初の黒人大統領の誕生だ。それだけの人が熱狂する意味合いはよくわかる。
しかし、オバマ演説は、おそらくほとんど後世には残らないだろう、と思われるほど、内容的には迫力を欠いた。「責任」を強調しているところが、最大のポイントか。ではあっても、就任式典、上下両院議員を中心とした昼食会、パレードという一連の行事は、アメリカでいかに「政治」が重い意味合いを持っているか、大統領制が完璧に機能しているか、ということを改めて教えてくれた。
アメリカ国民は、民主党員であれ共和党員であれ、大統領を通して、国家への忠誠心を持っている。そこが日本と違うところだ。日本では、「国家への忠誠」などというと、なにやら気恥ずかしいような思いが、先行してしまう。そういう特殊な国が日本だ。就任式の中継にはまってしまったのは、日米の民主主義の落差を、そこに見たからにほかならない。アメリカでは、政治は最も高度で高潔な分野なのだ。大統領の存在がそれを象徴している。日本ではどうか。その回答は、…わかりきっているのだから、ここではやめておこう。
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