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2008-12-31 08:31
発想を一新し、アジア太平洋共同体構築をめざせ!
近藤 健彦
明星大学教授
ジャン・モネの回想録から窺う限り、彼の統合哲学の真髄はシンプルなことである。アジア共同体の議論でも“back to Basics”が必要ではないか?
相川一俊外務省地域政策課長は、さる3月31日に開催された東アジア共同体評議会の第24回「政策本会議」の席上、「ASEANが中心になっていると、どうしてもいろんな場がどんどん広がる。今やASEAN+3という名がつく会合だけで、年間56ある。東アジア・サミットをこのままにしておくと、会合だけ多くて、中身があまり伴っていないということになってしまうのではないか、というのが心配な点です。今のところは、東アジア・サミットは毎年テーマを設定していますので、それなりに求心力があるのですけれども、形ばかり整って、中身があまり伴わないことにならないように、気をつけなくてはいけないかなという気持ちもしております」と述べておられる。
当局者なので、慎重な言い回しをしておられるが、批判を覚悟していえば、参加国の国が多くなるほど、ややこしく錯綜しているだけで、議論が効率的でなく、また成果もあがっていない。この点は、FTAの「スパゲッティー・ボール」現象で経験済みである。アジア人のわれわれがやると、どうしてもこういうことになる。
年が改まり、米国でオバマ新大統領が就任する歴史的機会に、われわれとしても思い切って発想を一新したらどうか。APEC、ASEAN+3、ASEAN+6をすべてスクラップし、新たに日本・中国・米国の非公式サミットの創設を提案してはどうか?そこでまず、安全保障・貿易・通貨の3分野について、「アジア太平洋共同体」構築のために3国にどういう貢献ができるか、の構想を相談してはどうか?
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