一方、トランプ氏が覇権主義者であるとすれば、ここで、中露の台頭を黙って見過ごすことはしないと考える。むしろ、意識すべきは、トランプ氏が、その中露勢力を上手に利用して、先ずは既得権益層の排除に向かう可能性があり、その様子を表面的に見れば、中露との接近、或いは、中露の勢力の拡大と見えるかもしれない。しかし、「覇権主義者・トランプ氏」はここで、中露ともDealをしながら、米国の国際社会に於ける「覇権国家としての地位」を落とさぬよう、動いてくるものと思われる。即ち、「パワーゲームの中で、是々非々で対応する」と言う姿勢を示すのではないかと思われる。 とすれば、日本がすべきことも、「日本としては強い意志を持って、トランプ政権とは対等に、米国とも、是々非々、Deal by Deal, Case by Caseで上手にパワーゲームを行っていくしかない。」と考える。今こそ、自民党議員のお好きなお言葉である、「したたかな外交姿勢」を日本政府は示さなくてはならない時であると筆者は考えている。