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2007-08-13 10:11
北京オリンピックを日中交流発展の好機とせよ
成田弘成
桜花学園大学教授
「東アジア共同体」構想が本格化して以来、ここ数年間私は出来るだけ中国・北京で時間を過ごせるようにしている。今夏も北京で2週間程度滞在しながら、同都市がオリンピックに向けて着々と開発を進めている状況をダイナミックに感じている。
特に今年はオリンピック(2008年)の1年前とあって、8月8日に盛大にカウントダウンの祝典が催された。ライトアップされた天安門広場で、ジャッキー・チェンなども出席し、華やかな演出がなされたが、このような催しは中国各地でも行われ、その様子はテレビを通じて全国に放送された。また、「We are Ready」と題された歌によって、中国・北京がオリンピックに向けた準備を順調に展開していることがアピールされた。
オリンピックの効果が経済面では比較的低いものになるとの予測もあるが、現在の中国は、経済よりも文化的進化を世界にアピールすることの方が重要な段階に達しているといえよう。最近の食品安全管理の杜撰さは特に中国のイメージを傷つけるものであったが、国際化した中国はかつての日本と同じく「エコノミック・アニマルとしての中国人」のイメージを払拭する必要性を負っている。
日常的な生活の中で国際化を認識していなかった普通の中国人も、地下鉄やバスで欧米人など他国の人達の利用が増えるにつれ、その必要性を感じるに違いない。若い世代を中心に、中国が過去に固執した自己愛から脱皮し、未来に向けた人類愛に目覚めることがオリンピックによって可能となるなら、日本も北京オリンピックを文化交流の絶好の機会として積極的に支援してゆくべきであろう。
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