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2021-10-24 08:11
東南アジアの学者の話
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
最近、旧知の東南アジアの学者とネットでの対話が出来たので興味のあるものを、次のとおり紹介したい。自分は1年の半分は海外が多かったが、コロナで出国が限られ困ったと思ったが、情報は今の時代どんどん入る。日本の報道もよく見ている。海外には電話などほとんどかかってこず、リラックスできたがここでは、世界中24時間を相手なので、かえって忙しい思いをしている。最近の国際情勢は益々険しいくなってきている。米はアフガンでの20年を無駄にして撤退したが、それも予定より早くタリバンが首都を占拠し無様なこととなった。米のやり方のまずさで、中東に限定されてもいたイスラム主義の過激派の動きは、範囲を広げ、アフリカ、南アジアのみならず、東南アジアにも及んできている。2001年の同時テロがすべての発端だが、米は過激派組織にあまりにも鈍感だった。その8年前に同じニューヨークの世界貿易センタービルで爆破があり、その時は死亡は6名だが負傷者は確か1千名ぐらいだった。その組織に金を出していたのがビンラデーンだったが、これが取り上げられたのは同時テロ後だいぶたってからで、それから復讐だと騒ぎだしたのだ。今回のタリバンの凱旋で、そのビンラディンの側近も帰り咲いていて、米の面目丸つぶれだ。
アメリカは、アジア、中国へその軍事力を振り向けつつある。英、豪を巻き込んだ、AUKUSを立ち上げたが、特に今まで核を持たない、また日本のように反核を国是としていた豪に原子力潜水艦のノウハウが伝わることも黙認した。日本はまだ高みの見物だが、米の内部では私の得た情報では、日本、韓国への提供も討議されているようだ。その時日本はどう出るかだ。国論が2分する恐れもある。我々が恐れるのは、中国はこの核の拡散を見て、それなら俺たちもパキスタンへ提供しようとなるかもしれず、この波及がどうなるか真剣に見守る必要が大ありだ。友人が述べていたが、アフガニスタンで米軍は、地方の族長を訪問し、その協力を得ようと対話をする際、土足でどこでも上がり、高圧的にこれだけ金を出すからと相手のメンツなどお構いなしの態度だそうだ。同時テロのニューヨークでの犠牲者2600名と同じぐらいの数字の米兵の犠牲が出たので、オバマ政権では、ドローンなど使い、かえって無辜の一般市民の犠牲者を増やし、米は怨嗟の的になった。過激派ではない、イスラム教は現地の人々の生活習慣に深くかかわり、社会をも規律あるものとしているのだ。現地の感情や心理をくみ取らない、乱暴な米のやり方はたとえようもなく馬鹿だ。未開発国は上部が汚職腐敗に陥りがちだが、それを少しでも公正にただす役目をイスラムはしてもいるのだ。
米の対中国との関係だが私の米国人学者との対話で得た情報では、ソ連時代と違い貿易や人の交流が極めて盛んであると言うことを忘れてはならないと述べている。中国を最大の経済取引の相手とする国は、米の相手より多いことを忘れてはならない。だから、彼らもいま米が進めようとしているデカップリングは、その範囲はある程度しかできない、広げすぎるとかえって米の得にならない。コストが高すぎることとなるともいう。それに、今2030年ごろには中国経済のGDPが米を抜くと言われているも、それでも国民一人当たりの金の額は、米国人平均の4分の1ぐらいにしかならないと平然としている。今の米の知識人は、落ち目のロシアの動きに注目している。国は衰退気味だが、核もありサイバー攻撃の能力も、宇宙船も持つし、国際的にはまだまだ影響力も保持してもいる。同じ白人国、かってのライバル、米が勝利を収めた優越感を持つことのできる国ということもあろう。ロシアが中国陣営にあまり行かないように密かに苦心しているやに見える。その意味で、安倍総理が、プーチンと多くの会談、北方領土への経済援助計画など、勘ぐると米に密かに支持を受けてのものかとも思える。いまの日本では、島の一部も帰らないなどと評判は悪いが、プーチン。安倍の蜜月時代は、側面的なロシアの対日、対東アジア政策の融和も見らていたのだ。
米がこれからロシアとどう取り組んでゆくか注意深く見守る必要がある。中国との関係は、きな臭い匂いはするも、すぐということはないと見ている。大国間同士の競争ということで。ライバルしかしある時は協力をする関係だ。日本のにニュースを見ていて気になったには、最近の台湾の南部の都市、髙雄での火災についてだ。親日ということで、まあかわいそうで記事を書いているだけだが、64名もの死者を出したその水面下には、台湾のいびつな社会がある。格差の激しさ、貧者の危険管理がお座なりなことがある。台湾は今や一部最先端技術では世界で先を行くが、遅れた部分はあまり日本の報道では紹介されていない。1995年には、中部の都市の対中でホテルの火事で64名が死んでいる。自分の少年時代友人の父親が台湾へ出かけホテルの火事で犠牲となったので、台湾の危機管理のおざなりさには気をつけろ、2階以上には泊まるなと言われたいたことを思い出す。70年代だつたと思うがこの火事では多くの外国人が、皆の見ている前で命を落とした。はしご車などなく、高層ビルでの火災についての準備が何もなかったのだ。コロナ退治をうまくやったということだけをみていてはだめなのだ。
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