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2021-05-20 07:52
我が国の女性議員比率向上などについて
中山 太郎
団体非常勤職員
IPU(列国議会同盟)の発表で、2020年に世界の国会議員で女性が占める割合が、平均25.5%で、日本は9.9%の第166位である。上位には、ルワンダ(61.3%)、キユーバ(53.3%)、アラブ首長国連邦(50.0%)などが占めている。日本は、G7の中でも最低の地位だ。知り合いの欧米の知人たちは、社会での男女格差も大きい、これで日本は損をしている、とも述べる。それは、優秀な女性たちが日本の企業や政府機関に勤めないで、外国企業や国際機関などに流れて行ってしまうからだとも述べる。知り合いの女性ジャーナリストは、普段男女は仕事の上では平等だとも述べる同僚が地方に行くと、そこのボス的存在の年寄りの男性が、インタビューの際に「スミマセンが、お茶をお願いします」などと平気でその女性に頼み、横の同僚は黙っていると文句を言っていた。その爺さんは別に差別をしているわけではないが、お茶くみは女性の仕事と単純に考えているだけだ。実際には、家では奥さんの強権のもと暮らしていたりするのだ。
国際的に、我が国のプレゼンテーションは悪すぎる。今議論されている、議席や候補者の一定割合を男女に割り当てるクオーター制を採用するなど、色々試みるべきではないのか。筆者が従事している国際交流の仕事では、女性議員には色々お世話になっている。90年代に北京で第二回の世界女性会議が開催された際、米はクリントン夫人、英は引退したばかりのサッチャー元首相が参加した。あるホテルの知り合いのマネージャーにクリントン女史の印象を尋ねたところ、「太っちょよ」と述べたのには吃驚した。テレビなどの画面では、顔の小さい米国女性はほっそりと見えるが、実際はふくよかな体つきで大柄なのだ。話は少しそれるが、在外の大使館などでは、現役の政治家と引退後の政治家では、通常差をつける。仕事には尊卑の差別はないが、重要度により、政治、経済、文化、そして領事、会計庶務などの事務系とのうち、領事担当を引退後の政治下につけることが多い。
筆者はたまたま英国の領事と知り合いだった。そのホテルに、サッチャー首相の付き添いで彼がいた。彼としては、自分は日本の知り合いもいるのだというところを見せたかったのかもしれないが、私に元首相を紹介した。筆者は恐縮しながら、しどろもろに受け応えをした。サッチャーさんは、あるいはここで日本人を驚かせてやれと考えたのか、自分は北海道選出の某議員を知っている、友達だと述べた。筆者は知らなかったので、知りませんがどんな方でしょうか?と質問した。「若い人。優秀な方ですよ」と述べた。後年機会があり、その議員はその当時には既に議員を辞められて、国際交流機関の責任者の地位におられた。その議員は、私の話に、大勢いたパーテイで会話を交わしただけよ。その話は、あなたどこでも話してはダメよと言われてしまい。議員の名前を出せないのが残念だが、こうした議員もおられるのだ。
最近では、安倍政権前半、日中間は北風が吹いていたのは皆様ご存知だろう。安倍さんは、ぶっちょうずらの表情の習近平国家主席とよく写真に出ていた。その頃、中国から来られた学者の一団が、日本の国会議員と英語でじかに話をしたいと願望した。受け入れ側としては、なるべく実現すべく知り合いの議員に依頼してみたがいずれも、今は時期が悪いとはねられてしまった。その時、引き受けて下さったのが、山形選出の大沼みずほ参議院議員であった。同議員は前回の選挙で落選してしまったが、ブログでは次を目指し、元気に幼いお嬢さんと毎日活動しておらられる様子だ。是非再起を期待したい。日本社会の風潮として、一方に流れがちな空気の中、敢然と立ち向かう勇気を女性の方が持っているようにも見える。今日のニュースで、ユニクロの製品が米国で、新疆での強制労働での材料を使ってる疑いで抑えられたといわれる。まさに、冷戦下で、ココム違反として、日本の一流企業の社員が次々と手錠をかけられ引っ立てられていった悪夢の再来だ。米の当局は事実の裁量権を主張し、わが物側に動く恐れもあるのだ。米の社会でも決して男女が同じように扱われない場面も多いが、公式には男女差別には敏感だ。わが国も、そうした流れに逆らい、戦前のような我が道を行くではダメなのだ。
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