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2021-04-08 09:32
世の中満更悪いことばかりではない
中山 太郎
団体非常勤職員
知り合いの遺伝に詳しい知人はよく酒の席などで、「俺たちは大変な数の精子をかき分けうまく成功したラッキーこの上ない存在なのだ。今生きていることを大事にしなければならない」とのたまうが、4月5日付の毎日新聞は、一面で大きく「日本の『核のゴミ』カナダで受け入れ構想」と出している。 日本の原子力発電所の放射性廃棄物(核のゴミ)を、カナダ北東部に地中に埋める処分場を造り、受け入れる構想の存在が明らかになった。 同構想にはクレティエン元首相(自由党)が関与していると出ている。 日本の関係者がこの春にカナダを訪問し話し合いをする予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で見送りになっている。
一方、カナダの地方政界は構想実現の可能性を否定していると述べられている。 カナダには遠戚がいて、彼は日本企業の駐在員としてフランス語圏のケベックに赴任し、そこのカナダ女性と結婚してそのまま現地にいついてしまった。 彼は、最初義父の土地を利用して農産物栽培などを試みたがうまくゆかず、結局は同地のラバール大学に拾われて日本語教師をして生計を立て優雅に暮らしていた。 カナダの、特にフランス語圏のケベックは親日感情が極めて強く、彼は大いに生活をエンジョイしていた。
90年代の自民、社会党連立政権で、村山さんが首相になった。 同氏は、国際関係を苦手だとこぼしていたそうだが、その頃の某G7の外交官は、総理の通訳をする日本の若手外交官たちは、「あの総理は、宴席でフォークなどを落とすとご自分で拾おうとする。お前たちはその前に拾わなければならない」と言われ通訳どころではなかったそうだと笑う。 最初のイタリアでのG7首脳会議で彼は食あたりで早々にリタイアし代理が務めた。日本の大阪でAPECの会議が予定されたが、米国のクリントンは早々に日本行きを断り、副大統領が代理をすると宣告してきた。 次にカナダのクレティン首相も欠席を告げてきた。 米国には楯突けない村山さんは、さっそくこのカナダ首相に「変な奴だ」と文句をつけ、日本の無思慮な新聞は小児まひの後遺症で口が少し曲がっている同首相の写真などを添えたりして面白おかしく報道した。 同首相はラバール大学の出身だったものだから、いつもは時の政権に冷ややかで楯突くことも多い同大学や同地域であっても、日本の首相のこの無思慮な発言を大々的の取り上げ日本への怒りをぶつけてきた。その頃ケベックでは独立機運が大盛り上がりで、直前の世論調査では、その支持と非支持がちょうど半々だった。 連邦政府を預かる責任者としては、捨ててはおけない事態だった。 遠戚の男は、「はるかに遠い日本の政治家の発言がこんなに個人へ影響するのかと実感した」と笑う。
勿論この「国際処分」は、核のゴミは自国での処分を前提に進めるべきとの基本的な考えと真っ向から対決するもので、実現は難しいものがある。 一方、この構想の裏にはカナダをはじめオーストラリア等のウラン資源国にとって、2011年3月の東京電力福島第1原発事故後、日本などからの受注が減り続いていることに対しての危機感がある。ウラン販売と「核のゴミ」受け入れをセットにする構想が出てきているのは興味深い。コロナ退治にしろ世界は手を取り合って生きてゆかなければならないのだ。 ドイツは、福島事故の後直ぐに原発全廃へと踏み切った。 知人のドイツ語の得意なの男は、その頃の在日ドイツの外交筋の「日本はもうだめだ」といった発言や動きなどに大怒りで、世の中で彼らだけは許さないとのたまう。 知り合いの某アジアの研究者は小泉元首相が動いているように日本も全廃に走り出し、その貴重な人材、ノウハウが失われ、その後アジアでも福島の事故が発生した場合を心配する。
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