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2021-01-29 22:32
コロナ医療崩壊ーその責任の一端は日本医師会にある
赤峰 和彦
自営業
現在の日本では、コロナ禍を理由に自分が被害者であることをより強く力説する業界に対して、政府が優先的に経済支援してくれるシステムがあるようにみえます。名実ともに潤沢な資金を持つ医師の集団日本医師会でさえ、政府のgotoトラベル政策をやり玉にあげ、その影響で「医療崩壊が起きた」と声高に叫んでお金を引き出そうとしています。
日本医師会は、全国の開業医や勤務医およそ17万人が加入する公益社団法人ですが、その影響力は業界にとどまらず、政界にも及びます。医師会の政治団体である「日本医師連盟」は、自民党を中心に与野党に対して5億円近くを献金しているほか、自民党議員の選挙戦を医師会が全面支援し当選させるなどかなりの影響力を持っています。その上、資金が潤沢な開業医は国会議員に対して個人献金や政治資金パーティーの券購入などを通して、政治家個人のタニマチになっています。これらの意味するところは、政治家が医師及び医師会の意向を非常に重視するということです。まして、日本医師会会長が「医療崩壊が日常化」などと発言すれば、内閣も慌てて措置を取らざるをえないことは誰にでも理解できます。ただ、中川会長の発言の奥には、コロナ対応で逼迫している病院のことよりも、「(医師会会員の多数を占める感染症対策に協力をしない)診療所が経営難に陥っているから財政支援してほしい」にというあることに真意があることを理解しておかなければなりません。まさしく圧力団体の本領を発揮しているのです。
見逃せないのは、中川会長が冬季にコロナの感染爆発があることを見越して、人的に余裕のある病院が状況に応じて機動的に他の病院を支援する仕組みづくりや、病床数や医療スタッフの配分の不効率性の改善に医師が総力を挙げて取り組むよう、医師会全体をまとめ、医師の協力体制をつくりあげておく必要があったのではないか、という点です。批判をする前にご自身や医師会の不作為を反省すべきではないでしょうか。
結局のところ、日本の病院数は約8000とG7諸国のなかで最も多いにもかかわらず、医療資源の有効活用の仕組みすら作ろうとしなかった医師会とそのトップである中川会長の責任は極めて重いと筆者は考えます。
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