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2020-08-29 16:21
安倍総理辞任によせて
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
安倍総理の健康を理由としての辞任は、吃驚した。ザーッと見たところでは世界各国ともその辞任を惜しんでいるようである。識者がそれぞれ見解を寄せられているので、あまり注目されていない点を取り上げてみたい。
日本の最近の総理としては珍しく8年近くの長期の任期で、世界にもそれなりの名を売り、日本の存在感を高めることが出来た。安倍外交は、大きな戦略的な見地からは、太平洋・インド洋を包括した西側の戦略への道筋を立て、米をはじめ他の主な西側諸国の賛同を得ることが出来た。ミクロでは、きめ細かく今まで日本の総理が行っていな国へも訪問し、交流を深めた。中国のような専制国家は、総理および外相は、8年ぐらいは通常在任し、きめ細かく各国を訪問できるので、それにあまり引けを取らない状況まで持って行けた。
特に指摘したいのは、バチカンへの働きかけを地道に行ったことだ。アジアではカトリック教徒は、フィリッピンの9千万以上、中国1千万以上、韓国500万以上で、文大統領夫妻は信者である。通常の外交官の駐在を外し、特に経団連副会長を大使として送るとともに、自らも欧州訪問の際にはバチカンを訪ねてもいる。日本の信者数は、50万人~100万人ほどとも言われているが、要路での存在は大きいものがある。麻生総理は、祖父の吉田茂が雪子夫人の言いつけを守り、死後洗礼をした。当時の記録写真を見ると、佐藤総理夫妻が、国葬の後、目白のカテドラルに駆け付け神妙にたたずむ姿がある。興味深いことに、5・15事件の犬養総理の令嬢の犬養道子氏、2・26事件の際、父親の射殺される際に近くにいて、体にその血が飛び散った経験を10才の時に持つ渡辺和子氏などがおられる。安倍総理の布石により、信者数が少ないにも関わらず、法王の選挙権を持つ枢機卿には大阪の大司教がなったし、昨年、法王の来日も果たした。
夫人の昭恵さんは奔放な性格で、一部のものからは評判が悪い。しかし、外交は夫人の力が偉大だ。友人のフランス語の上手い方の話では、前フランス大統領のオーランド夫人は、正式な席に入っておらず、首脳の夫人によっては明らかにバカにした様子を見せたりしたが、日本へ来たときに昭恵夫人の明るいもてなしに心救われる気持ちになったと、退位後の著書に書いているそうだ。小生の経験でも、夫人の神田で経営している「UZU」と言う居酒屋は、日本の居酒屋紹介では役立たせてもらった。日本的な清楚なインテリアで、料金も高くなく、山口県の上手い、魚や野菜、そして日本酒、そこで飲んだ獺祭のすばらしさをいまだに、言うやつもいるほどだ。
勿論、総理夫人の期間は。居酒屋には顔は見せなかったが、その代理を務める女主人役には、英語が素晴らしく達者で人柄も素晴らしい方がおられ、私のお客たちを喜ばせた。こうしたことはあまり、世間に出ないと思うのでここで書き記す次第である。
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