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2020-08-12 07:43
政治家と多数決
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
熊本県の洪水被害につき、あの地帯は前から災害が起こっており、それに備えたダム建設も行われていたが、現知事の環境にやさしい予防措置と言うまったく現実的でない政策が選挙民の多数を得てあの災害を引き起こしてしまったとの見方が多くなってきた。多数派の横暴と言う、民主主義社会での負の部分が今クローズアップされている。
知人の外務省員の話では、収賄罪などで逮捕され刑に服した鈴木宗男氏は、選挙でカムバックすると、自分を貶めたとして外務省憎しで、議員の特権である質問主意書を乱発、ある人が数えた数字では5年間で1800とも言われる。そして、鈴木氏が遺恨に思う幹部たちは既に引退や公職からほとんど退いており、一般職員が遅くまで残り対応に追われている。一部のならず者国家が他国の官庁を狙い、ネットを荒らし職員を疲弊させるのにも似ている。彼は、外交活動でどれほど夫人の存在が大事かにも無知で、外務省時代にはほんの少し出ていた海外に在勤の際の夫人への手当てを冷酷に切り捨て、無駄使いをやめさせたなどと自慢している。彼とタグを組んだ佐藤優氏は、今評論家として売れている。池上彰氏などが共著を多く出したりしている。
同氏は、イスラエルの情報機関と連絡があり、日本政府のイスラエル支援委員会をめぐる事件や、鈴木氏の北方領土支援での背任、業務妨害などで刑に服した。同人は、「国家の罠」というベストセラーを書き、これは国家の仕掛けた罠で、自分は無罪であると主張している。勿論、官側は、一度出した判決に色々な外野の意見が出ても反論はしない。それをいいことに、自分の理由を述べまくっている。同人は、また、同志社大学で神学を学び、プロテスタントの信者であるが、同人は日本人の宗教へのあまり頓着しない性格に付け込んで、最近しきりにカトリックを攻撃し、またある場面では、身内に信者がおられるのか創価学会を持ち上げている。と、知人のカトリック教徒が述べていた。日本人以外にはあまり読まれない彼の国際分析や宗教論であっても、情報が瞬く間に世界に飛び交う今の時代に、10数億人と言われる信者を擁する旧教徒を敵に回し、何かの際に攻撃のタネにされるかもしれないと知人は心配している。
知人は、日本は文明圏としてはぎりぎり、作家や評論家の生活が成り立つ読者人口だ。しかし、単一に近い思考の中での狭い範囲での活動では限界がある。人々の見方も狭くなりがちだ。食べ物の話で、私の仕事柄、海外の人々を案内することが多いが、菜食主義と言っても、根菜類もダメとか、乳製品はOKとか極めて複雑だが、銀座当たりのレストランでさえ、まったく無頓着だ。厳格なイスラム教徒は、豚肉の使用された調味料もダメなことは勿論、原材料がきちんとイスラムの方式によりお祓いを受けていなければならないなどとなると、日本人にはお手上げだ。国内にそう言った人々を抱える、米、中、EUなどの国、地域の人々には、皮膚感覚で分かることが、我々には分からないのだ。こうした社会での諸意見は、どうしても、ある時期には一辺倒になりがちだ。複眼思考や意見の多様性を許す社会ではないのだ。
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