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2017-12-15 22:21
「北朝鮮ミサイルと漁船漂着は国難」を読んで思う
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
12月14日付けの姉妹e-論壇「百花斉放」に掲載された赤峰和彦氏の投稿「北朝鮮ミサイルと漁船漂着は国難」では、「日本政府の口先だけの『圧力』と外務省の事なかれ主義は北朝鮮に何の影響力も与えていません」と手厳しい指摘がなされていた。この点について、第3者の立場からコメントする。知り合いの外務省事務官は、担当地域との時差の関係で毎日徹夜仕事だ。「忙しい時は自宅には着替えを取りに帰るだけだ」と青い顔をしながら話していた。外交の仕事は、特に海外では交際に金がかかる。例えば、情報を得るために背伸びしてセレブが入会しているクラブの会員になるなどするが、それには公費が使えないから自費になる。妻も自宅での接待をはじめ金も体力も使う。そして夫婦ともよれよれになり日本へ帰る。しかし、そうした外務省の人間に対して、日本の論評は「外国で遊んでばかりいる」と手厳しいものが多い。ベストセラーの「バカの壁」などに代表される見方である。
次に自衛隊についてである。日本では、まだ一部の教師が、自衛隊の子供を税金泥棒の子供だなどと平気で悪口を述べたりする。他の国で認められている祖国を守る軍人としての名誉や地位が認められていないのが現状だ。こうやって冷遇しておきながら、何かの時には、お前らが最後の頼みだといわれても、人ごとながら虫が良いと思わずにはいられない。国難に対し、真剣に取り組んでもらうには、彼らの環境整備も整えるべきだろう。今、北朝鮮問題で巷間ささやかれているのは、「トランプは商売人なので、やはり『取引』をやるのではないのか。ティラーソン米国務長官と不和といわれるが、裏ではティラーソンの述べている通り『前提条件なし』の米朝交渉へ進もうとしているのではないか」、ということだ。
別の情報では、北朝鮮がミサイルを日本上空経由太平洋へ飛ばしたとき、トランプは何故日本は撃ち落さないのかと手厳しい発言をしたとのことだ。米は、北の暴発も怖いが、それより「拡散」の方がより怖いとしているようだ。一部メディアに報道されたが、安倍政権が米と組んでシャカリキに実施している北への制裁は、だいぶ穴があるようだ。中国はじめ東欧、旧ソ連諸国から、北は技術、技術者、軍事用品などひそかに入れている。それどころか、東南アジア経由などで、日本をはじめ先進国の汎用品が多く流れており、その部品が核、ミサイルの完成に転用されているようだ。北を最近訪問した日本人が、現地の商店で、多くの日本製品、日本の食物が置かれているのを見たそうだ。赤峰氏は、金正男が来たときに何故田中真紀子外相は人質にしなかったのかと指摘しているが、知り合いの意見だと、それは米の意見に従ったとのことだ。
このように、国際問題はキツネとタヌキのバカしあいのような面があるし、対北朝鮮、対中国というより、主戦場は米という面もあるのだ。米の内部も分断しているので、我が国へ好意的な人脈をしっかりと作り上げてゆかねばならない。そして、日本国内の北や中国を利する動きにも注意が必要だ。最近日本では「トランプは韓国無視だ」、「文大統領は中国で冷遇された」、「韓国は、日本とは少女像問題などあり、孤立している」などとの論評がある。だが韓国は、米の第二次世界大戦後朝鮮戦争や米が苦しんだベトナム戦争を共に戦い血を流しているのだ。いわば戦友の側面もある。ぎりぎりの場面では、米の議会はじめ社会の中から、韓国擁護に立ち上がる人たちがいるのだ。平和をぬくぬくと楽しんできた日本とは違うのだ。
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