官房長官・菅義偉が安保法制合憲論の学者の名前を挙げた中で、中央大名誉教授・長尾一紘の発言が一番問題の核心を突いている。長尾は毎日新聞に「戦後70年、まだ米国の洗脳工作にどっぷりつかった方々が憲法を教えているのかと驚く。一般庶民の方が国家の独立とはどういうことか気づいている」と指摘した。確かに法学者は「洗脳工作」で戦争直後に作った大学講義の帳面が代々引き継がれているとしか思えない。連合国総司令部(GHQ)は戦争直後の7年間の占領期間中、国民の間に植え付けられた軍国主義の思想を徹底的に洗い直す「洗脳工作」(War Guilt Information Program)に専念した。戦争の罪悪感を日本人の心に植え付け、絶対平和主義が理想であるかのごとき思想を徹底させた。これは軍国主義の復活で日本が再びパワーを持つことを恐れたものだ。平和憲法もその流れをくむものであろう。