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2015-01-17 15:05
桑田佳祐の「ピースとハイライト」について
若林 洋介
自営業
12月31日の紅白歌合戦で歌われた桑田佳祐の「ピースとハイライト」の歌詞には感心した。その歌詞の中に「教科書は現代史を やる前に時間切れ そこが一番知りたいのに 何でそうなっちゃうの?」という一節があった。その桑田の歌が歌われた翌日、天皇陛下は元旦の年頭所感で「この機会に,満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び,今後の日本のあり方を考えていくことが,今,極めて大切なことだと思っています。」というメッセージを公開された。陛下の心と桑田の心はピッタリ一致しているように思える。
また、桑田の歌詞の一節に「いろんな事情あるけどさ 知ろうよ互いのイイところ 希望の苗を植えていこうよ 地上に愛を育てようよ」というのがあるが、この一節は、昨年12月23日の陛下の81歳の誕生日の「そして、これからの日本のつつがない発展を求めていくときに、日本が世界の中で安定した平和で健全な国として、近隣諸国はもとより、できるだけ多くの世界の国々と共に支え合って歩んでいけるよう、切に願っています」とのメッセージとも符合しているように思われる。
ここで陛下のいう「近隣諸国」とは韓国・中国であることは誰が読んでもわかることだ。ここに陛下の平和への強い意志が込められている。敗戦後間もない時期、明仁殿下は、4年間(12歳~16歳)にわたって、絶対的平和主義思想の持ち主であるキリスト教・クエイカー派のエリザベス・ヴァイニング夫人から強い影響を受けている。教育係のヴァイニング夫人が明仁殿下の人格形成に及ぼした影響は非常に大きなものがあり、夫人の素晴らしい人柄は、昭和天皇・皇后両陛下にも感銘を与えた。またヴァイニング夫人の平和主義は、柔和な精神だけではなく、強い意志と勇気を兼ね備えたものであった。1969年6月19日、ヴァイニング夫人はヴェトナム反戦デモにクエイカー行動委員会の一員として参加、戦死者名簿を読み上げようとして逮捕されたが、その際「良心に従って、根気よく反戦デモを続ける」と語った。
桑田佳祐の平和主義と、天皇陛下の平和主義は、しっかり共鳴しあっている。ひょっとしたら、紅白歌合戦を陛下もごらんになって、桑田佳祐の「ピースとハイライト」に拍手喝采を送ったのではないか。
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