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2014-10-29 10:23
国際社会で検証すべき産經新聞前ソウル支局長在宅起訴問題
鈴木 馨祐
衆議院議員
韓国における産經新聞の前ソウル支局長の在宅起訴、事実関係を見れば見るほど、先進国としては信じられないような事件だと考えざるを得ません。日韓関係云々ということとは全く別次元の問題として、国際社会の中でもきちんとした議論がなされるべき問題だと思われます。
中国や北朝鮮のような独裁国家であればいざ知らず、少なくとも先進国にあっては、「言論の自由」はまさに基本中の基本であり、それなくして民主主義など成り立ちようがありません。特に今回のケースにおいては、韓国の報道機関との比較の中で、明らかに恣意的な圧力を産經新聞の前支局長個人に対してかけるという事態が起こっているのは明らかであり、法の支配の原則も保障されていないということになります。こうしたことが、OECD加盟国で起こった、というのは極めて由々しき事態です。
特に韓国は、私自身もそうでしたが、基本的には自由・民主主義・人権・法の支配といった普遍的な原則を尊重する側に立つ国であって、中国の急速な軍事拡張が続く東アジアにあっては、日米とともに地域の安定に努力する仲間の国、と日米の多くの人が考えていた国であるだけに、今回の事件は極めて衝撃的なものです。
韓国という国が、様々な感情的なもので、冷静な国益の計算が出来なくなるばかりか、西側諸国が共有して広く普遍的価値と認識されている「言論の自由」すら無視することが出来てしまう国であった、という現実は、韓国が日米やオーストラリア、台湾等とギリギリのところで共同歩調を取ることが出来ない未成熟な国である可能性があるということを意味するものです。そのことは、東アジア地域で中国・北朝鮮・ロシアという全く価値観の異なる核兵器国に囲まれている我が国としては極めて深刻なものです。国際社会の枠組みの中で、きちんとした検証が必要ですし、されねばならない重い課題だと言わざるを得ません。
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