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2014-06-09 14:41
「限定的」な集団的自衛権の行使容認は必要
鈴木 馨祐
衆議院議員
集団的自衛権に関し、先月、「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」からの提言がなされ、それを受ける形で総理が記者会見で行使容認に向けての取り組みを進めることを表明しました。まず我々が考えねばならないのは、我が国を取り巻く安全保障環境の急激な変化です。その一つは中国の急速な軍拡による軍事バランスの変化、そして北朝鮮の体制の不安定化が進んでいる点、そしてもう一つは、アメリカの変化です。アメリカの変化とは具体的に何か。それは最近のアメリカの財政状況の悪化、シリア、クリミアで顕著になったアメリカ国内の孤立主義的なムード、その結果としての日米同盟の「ゆらぎ」です。
確かにアメリカの安保戦略の中で東アジアへのリバランスが言われ、アメリカの安保政策の中でのアジアへのコミットメントは強化されつつあります。しかし、アメリカの政策の中で安保政策がかつてほどの「聖域」では無くなってきていることには注意が必要です。それはすなわち、日米同盟がアメリカ国内世論に対して非常に脆弱になってきている、ということを意味します。
そのような中、例えば米艦防護などのように、アメリカが日本を護るための活動を行っているにもかかわらず、日本がアメリカ軍を見殺しにするような事態がひとたび起これば、まさにそれは日本の安全を守る大前提、基盤ともなっている日米同盟そのものが一瞬にして消滅してしまうことを意味します。そしてそれは即ち、日本の安全が守られないということと同義です。
この様な事態を、我々は全力で防がねばなりません。アメリカを守りそれゆえ戦争に巻き込まれる可能性が増えるという議論が反対論の中心だと思いますが、今回の集団的自衛権の議論は、実は「アメリカを守る」というものではなく「日米同盟を守る」ための議論だということが重要な点です。その意味で、今の環境の変化を踏まえれば、私は今回の「限定的」な集団的自衛権の行使容認は、我が国の安全、国民の命を守るために必要だと考えています。
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