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2013-04-11 10:00
中国への環境協力のあり方
鈴木 馨祐
衆議院議員
中国の公害問題で、中国への支援や協力の議論があります。しかし、安易な協力は長期的に見れば日本のためにも中国のためにもならない、ということを我々は肝に銘じておかねばなりません。環境問題に措いて協力をすることが正しい選択であるケースは、その当該国が、問題を認識し、解決への強い意志がある一方で、経済的に、あるいは技術的にハードルがあってその意思を実現できない場合に限られます。
経済的なハードルであれば、有償をベースにあるときには無償の協力をすることも必要かもしれません。また技術的なハードルがある場合にはビジネスベースを原則にした技術の移転が必要です。今の中国のケースがどれに該当するか。中国の現状において、共産党は問題を認識はしているものの、解決への強い意志があるかは極めて疑わしいところです。そして、軍事予算の拡充ぶりから判断すれば、経済的なハードルはないといわざるを得ません。技術的なハードルはその一方で確かに存在している。
この様な状況で日本はどのような対応をとるべきなのか。まずは中国共産党に解決への強い意志を持ってもらうことが最重要課題です。安易な援助はこの様な危機意識をかえって弱めることにもなりかねない点には注意が必要です。そしておそらく中国の人々のためにも、この様な強い解決への意志を共産党が持つことは極めて重要です。
次に、危機意識を持ち解決への強い意志を指導部が持った段階で、どのようなアプローチをするべきなのか。現在の中国においてはハードルは経済的な問題ではなく技術であることを考えれば、中国側の求めがあれば技術をビジネスベースで購入してもらう、ということが必要な協力姿勢なのではないかと思われます。適切な方法を適切なタイミングで進めなければ、日中どちらのためにもならない。今回の公害の問題は、将来的な大問題である地球温暖化の問題の前哨戦ともいえるイシューです。丁寧に対中政策を進めていく必要があるのではないでしょうか。
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