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2012-11-21 10:38
アメリカ大統領選のインパクト
鈴木 馨祐
前衆議院議員
オバマ大統領が再選されました。経済状況の影響もあるのでしょうか、あるいはネットの普及によりより急進化しやすい社会となりつつあるせいでしょうか、今回の大統領選においては過去の大統領選と比較しても、両候補ともメッセージが国内問題、経済問題中心となっている印象を受けたのは私だけではないと思います。アメリカの大統領の多くはこれまで、外交、あるいはアメリカの対外戦略に割く時間が多かった。しかしオバマ大統領はその一期目を見ても、相対的にその時間が少ないような気がします。
そんな中、日本の政治に携わる者として関心を払わざるを得ないのは、今後、5年、10年、20年で見たとき、西太平洋の地域におけるアメリカのプレゼンスがどうなるかというポイントです。もちろん\"Fiscal Cliff\"の問題など、経済政策も注視する必要があることはいうまでもありません。
おそらく当面は、中国の東シナ海、南シナ海に措ける強硬策、朝鮮半島情勢、などアメリカの国益にもマイナスの影響を与えかねない不安定な状況に東アジアがあるため、アメリカの政策はそれほど大きくは変化しない可能性が高い。しかし、歴史を振り返れば、アメリカの対外政策は国内の状況によってもかなり影響されてきました。アメリカの世界の中での国力が相対的に落ちつつある中で、おそらく今後はアメリカの国益への影響とのバランスで、部分的に世界展開を縮小する可能性はかなりあると思われます。
そのような環境下においては、アメリカの外交戦略における東アジアの優先順位を高く維持出来るか否かが、中国の脅威にさらされる日本の国益にとっては極めて重要です。アメリカの立ち位置も、日本の立ち位置も、かつてのように黙っていても日米同盟が機能するような時代とは異なってきています。そのことを認識し、今後はアメリカに対して誤ったメッセージを送らないような、そして相互のコミュニケーションを密にしていくことが日本外交にとってはこれまで以上に重要になってくると思われます。
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