ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
2006-08-11 20:51
ロシア等域外国の東アジア・サミットへの働きかけ
浜崎真一郎
大学教授
貴評議会の政策本会議で報告される外務省担当者によるASEAN+3諸国の外交上の動きに関する諸情報は、権威ある専門家によるブリーフィングとして、私にとりいつも非常に貴重な情報源となっている。
7月31日に開催された第16回政策本会議の「メモ」も重要な情報を多数含んでいる。とくに昨年12月の第11回政策本会議での報告により「ASEAN諸国が概してロシアの東アジア・サミット加盟申請に前向きの動きを示している」との情報に接して以来私が深く懸念してきたロシアの加盟問題については、その後内外の一般報道ではほとんど情報らしい情報がえられず、大変気になっていたが、上記「第16回政策本会議メモ」を拝見し、本問題に関し貴重な情報がえられたことを多としている。それによれば、ロシアの加盟申請に関してはASEAN諸国間にいまだコンセンサスができておらず、、少なくも来る12月に開催されるセブでの第2回東アジア・サミットにロシアが招請されることにはならないようであり、非常に安堵した。
しかし、東アジア共同体問題を巡る域外から働きかけにはかなり根強いものがあると見受けられ、フランスが友好協力条約(TAC)への加入を決定したことが7月のASEAN外相会議により歓迎されたほか、EUもその共通外交政策としてEU加盟国全体としてTACへの加入意向を表明するなど、ASEANへのアプローチを積極化させているようである。従って、これら域外諸国の動きや米国の姿勢等については、東アジア地域における戦略的バランスに直接影響を与えることになるので、今後とも注視し続ける必要があり、貴評議会の政策本会議等における論議を通じさらなる情報提供を期待したい。
>>>この投稿にコメントする
修正する
投稿履歴
一覧へ戻る
総論稿数:4661本
東アジア共同体評議会