東アジア・サミットの形で新たにインド、豪州、ニュージーランドが参加してきましたし、今後ロシアや米国が参加してくる可能性も取りざたされています。しかし、まだ東アジア共同体はその具体像がほとんどまったく合意されていない揺籃期の存在です。やはりこの段階では、コア・メンバー諸国、つまりASEAN+3諸国のあいだで、しっかりした合意を固めてゆくことが先決ではないでしょうか。サミットの共同声明にもあったように、東アジア共同体の今後の構築の「the Main Vehicle」がASEAN+3であるのならば、その重要な部分を占める日中韓3国の間のギクシャクした関係は、一日も早く再構築されねばなりません。日本の責任は大きいはずです。私は次期首相が大局的な見地から、日中韓関係改善のイニシアチブを取り、さらにはASEAN+3全体の合意形成の主導権を取ることを希望します。