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2011-03-15 22:10
石原知事の問題発言を聞いて、思う
若林 洋介
学習塾経営
政治家の発言は、実に重要なものだ。石原慎太郎都知事が「津波は天罰だ」と発言し、撤回・謝罪に追い込まれたが、石原知事の真意を言うならば、「津波は、われわれ日本人に対する天からの警告だ。われわれ日本人は、天に対する畏れの心を忘れてはいけない」というところであろう。このような表現であれば、それほど反発を受けることなく、しかも人々に対して啓蒙のメッセージを発したことになったはずだ。
しかし、己を高みにおいて、被災者たちを罵る表現となったのは、誰から見ても許せるものではなかった。彼の性格から言って、普段なら撤回・謝罪ということは考えにくかったが、都知事選挙を目前にしては、さすがの彼も撤回・謝罪のほかはなかったのだろう。その方が選挙に有利との計算があったのであろう。しかし、もう「慎太郎の時代」は終わりにしなくてはならない。彼は都知事という職でなくても大きな存在感と発言力を持つ人物であるから、後進に席を譲り、次世代の政治家の育成を考えるべきだ。
石原知事は、自分の影響力を保持したいのなら、しっかり後継者を副知事に抜擢して、訓練すべきであった。それができないのなら、さっさと身を引くのが、世のため、人のためだ。石原氏が、本当に日本の将来のことを考えているのなら、彼が「将来の総理候補」と眼をつけている人物を次期都知事選候補に推薦し、首都の行政職をしっかりと学ばせて、都知事職を総理大臣へのステップとして活用すべきだった。
現在の日本政治の病弊の根本は、総理大臣を育成するシステムが確立していない点にある。だれを適任者と見るか、具体的な名前をあげることは控えるが、しかるべき人物を推薦して、石原氏自身は、彼らの後見人または相談役の立場に着くというのが、賢明な年長者の知恵であり、果たすべき役割であろう。
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