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2006-05-22 09:38
インド、豪州、ニュージーランドの東アジア参加を歓迎する
斉藤良一
会社員
4月18日付けの「錯綜する外交駆け引き」と題する谷口誠氏の記事は、東アジア共同体形成に向けてASEAN+3の13カ国以外の国を含めるべきか否かを論じ、日本政府がインド、豪州、ニュージーランドを東アジア共同体に引き込もうとしているのは適切ではない、と批判しておられる。「2000年以降、ともかくもASEAN+3のプロセスの下で進められてきた東アジア共同体への動きは、こうして大きく歪められ、その行方は見えなくなってしまった」とさえ述べておられる。私はこの見解に賛成できない。私の勤務している会社のみをとっても、インドとの取引は近年急速に増大しており、将来はさらに大幅な拡大が見込まれる。もともとインドを引き込む主導権を取ったのはASEANであり、ASEANは東アジアへのインドの取り込みに積極的である。この動きに日本が反対する理由はない。
豪州、ニュージーランドについても、今日では両国はかつての英連邦の一員時代とは状況を異にし、アジア太平洋、とくに東アジアとの実質的結びつきを強めており、将来の東アジア共同体に向けた動きにも強い関心を示している。谷口氏が「東アジア・サミット参加諸国が拡大していくと、APECと同じになってしまう」と危惧しておられるのも、短絡的過ぎると思う。APECにはメキシコ、ペルー、チリといったラテン・アメリカ諸国が入っているが、東アジア共同体にこれらの諸国を入れることは誰も考えていないからだ。
他方、確かにASEAN+3+3の現状16ヵ国以上にさらにその参加国を拡大しようとする動きには、私も慎重であるべきだと思う。ロシアについては、米国のかかわりが定まらない限り、加盟は勿論のこと、準加盟やオブザーバー・ステータスも軽々に決めるべきではなかろう
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