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2010-10-16 18:08
舛添新党の悲劇(茶番劇)が語るもの
若林 洋介
学習塾経営
細川元首相の元側近の1人は、「現行の政治資金規正法は、新党を結成するためには、適さない法律である」との趣旨のことを述べておられたが、まったくそのとおりだ。細川元首相の場合、日本新党結党時に、細川家の不動産を売却して、10億円の準備資金を調達したとのことであった。本年5月の参議院選挙直前に立ち上げられた舛添新党の悲劇(というか茶番劇)は、「金ズルがないと、新党結成は無理だ」ということを証明している。舛添氏は、「金(政党助成金)に目がくらんで、政治家としての魂を売った」ということも言われる。基本政策のまったく違う「改革・クラブ」と手を結んで、改革クラブの政党助成金で、舛添チルドレンを立候補させようという魂胆であった。
自民党・舛添グループのメンバーたちにしてみれば、「親分に金がない」となると、舛添氏についてゆくわけにはいかないのだ。親分に金があれば、選挙資金も確保でき、自民党と対決してでも舛添新党に身を託すこともできたかもしれない。しかし、金ズルなき舛添新党では、自民党を離党すれば、先代から受け継いだ後援会組織も分裂するであろうし、当然のことながら自民党の側からも対立候補を立ててくるであろうから、今までの選挙以上に活動に金がかかることになる。万が一、落選すれば、再起も難しくなる。
民主党の政治家の諸君の中にも、自分は個人献金と政党からの支援金だけで「クリーンな政治家」として通用していると勘違いしている政治家がいるが、それでは聞きたい。そういうクリーンな政治家を気どっている民主党議員諸君らも、「民主党」という看板を背負っているからこそ、当選できていることを忘れるべきではないだろう。「民主党」という看板が、世の中に通用するまでには、十数億円を越えるであろう鳩山資金や小沢資金が大きな役割を果たしてきたのだ。そのことを忘れるべきではない。
マスコミの諸君も、しっかり認識すべきなのだ。「クリーンな政治」を求めすぎ、「政治とカネ」に対してあまりにも厳しすぎないか。現在、第三極が小党分裂状態にあるのはなぜなのか。新党結成に必要な「大きなカネ」の動きが政治資金規正法などで封じられてしまっているからではないのか。「みんなの党」しかり、「日本創新党」しかりである。「大きなカネ」が動かないから、志と政治信念を同じくする政治家たちが、結集できないでいるのではないのか。民主党の小沢資金・鳩山資金を批判してきた連中が、実は自分たちの首を絞めて来たということではないのか。
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