いうまでもなくオバマ大統領以外の歴代民主党大統領もこの問題に取り組んできた訳だが、この40年間、常に失敗に終わってきたのである。その理由としては様々な指摘があるが、最大のものはアメリカ人の政府不信というか、大きな連邦政府の介入に対する拒否反応だろう。これには財政赤字に対する批判(今回改定で向こう10年間に85兆ドルの支出増になるという)も、もちろんあるが、むしろそれ以前に、州政府以外の連邦政府の権限拡大に対する本能的拒絶のほうが大きいように思われる。誠にこの国は United STATES of America なのだ。「合衆国という訳語は正しくない。合州国であるべきだ」といった人がいたが、正しいかもしれない。