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2010-03-12 01:08
「密約」後:では核抑止をどうするのか
河東哲夫
研究員
外務省の有識者委員会が3月9日、核密約についての報告書を提出したが、2週間前にも書いたように、密約があったとして、「では、これからどうするのか」が、本当に問われなければならない問題である。日本の周囲にまだゴマンとある、そしてこれからも増えてくる「米軍以外の核兵器」に対して、日本はどうやって「抑止力」を維持するのか、ということについての議論が、国会でも、マスコミでも見られないのは、どうしたことだろう。
密約があった、それを隠していたことについて、官僚に責任を負わせて、「それで終わり」なら、「民主党は国の安全保障を考えていない」と言われることになる。夏の参院選でわれわれは、我々の生活を守ろうともしない政党に投票しなければならないのか? 経済政策も人気取りに終始し、「子供を産め」と言っていながら、保育園さえちゃんと準備しておけない政党たちに?
せめて「参院選が終わって、新しい政権を作ったら、有事には核持ち込みを認める、または核ミサイル搭載の米原潜に常に東アジア水域を航海していてもらう方向で、日米協議を行う」くらいのことを表明してもらいたい。
核は撤廃の方向にある。だがそれはまだ端緒についたばかりで、核兵器は多分なくならない。日本も「抑止力」を持っていないと、いくら正論を吐いても、脅かされれば、社会が分裂して、屈することになりやすい。
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