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2010-03-02 07:39
民主・日教組癒着の構図:北教組逮捕
杉浦 正章
政治評論家
第3の津波が民主党を襲った。ゼネコン津波、マザコン津波に次ぐ、日教組丸抱え選挙の津波だ。相次ぐ幹部逮捕で衆院議員・小林千代美の進退問題が浮上。民主党は、首相・鳩山由紀夫、幹事長・小沢一郎、同元秘書・石川知裕に加えて、4人が「政治とカネ」での進退問題を抱えることとなった。クリーンを標ぼうして登場した政権の支持率にとって、今後とどめの一刺しとなり得る。「小鳩」体制はひたすら頬被り作戦を取っているが、既に30%台に落ち込んだ支持率が、このままでは更に落ち込んで、20%台にならないとは言えない。鳩山、小沢は3月2日の会談で“けじめ”の必要を認識すべきだ。
解放同盟、朝鮮総連、民団などと密接な関係をもつ日教組と民主党は、これまで密接不可分の連携を保ってきた。違法献金疑惑での北教組幹部逮捕は、起こるべくして起きたと言える。例えば2009年1月、日教組新春の集いで、鳩山は「日教組とともに、この国を担う覚悟だ」と言い切っている。鳩山が3月1日「政治家と企業・団体とのかかわり合いは、極めて透明でなければならない。特に教員と政治家の間であればなおさらだ」と発言したことが、うつろに聞こえる。やはり春の集いに同席した日教組のドンで民主党幹事長代行の輿石東も「政治から、教育を変えていく。私も日教組とともに戦う」と民主党が日教組路線の全面支持であることを誓っている。
輿石は、6年前選挙母体である山梨県教組幹部が政治資収支報告書に1000万円の寄付金を記載せず、罰金刑を受けたことなど、全く意に介していない。背景に、なりふり構わぬ小沢の選挙戦術があり、いわば党ぐるみで労組丸抱えの選挙を黙認する姿勢があるのだ。北教組にとどまらない全国的な広がりが根底にあると見るべきだろう。小林の進退について、鳩山は「今、検察の捜査の過程の中であり、基本的には本人自身が判断をすべきこと」と、本人にボールを投げた。それはそうだろう。「辞めるべきだ」と言ったら鳩山自身や小沢、石川にじかにはね返ってドミノ倒しとなりかねない問題だからだ。
また今月15日までに小林が辞職した場合、補欠選挙が4月下旬となり、またまた民主候補の大敗必至だろう。今度は政局を直撃しかねない。いずれにせよ政権は時限爆弾を抱えたことになる。鳩山は1日の予算委で教育公務員特例法を改正し、教員の政治活動に刑事罰を検討する方針を表明したが、そのあと「過去の経緯もよく勉強しなきゃならない。どこまで踏み込めるのか」と、またまた慎重姿勢にトーンダウン。敬語、丁寧語を必要以上に頻発して、美辞麗句を並べるだけの鳩山発言には、もう慣れっこになってきたが、自らと幹事長の「政治とカネ」に決着をつけない限り、発言のすべてが信用できない構図となっていることを銘記すべきだ。君主重からざれば、則ち威あらずである。
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