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2009-12-25 08:00
宮内庁長官は認証官、小沢は任意団体の幹事長
花岡 信昭
拓殖大学大学院教授
天皇陛下と習近平中国国家副主席の「特例会見」をめぐるごたごたが続いた。民主党の小沢幹事長が記者会見で羽毛田宮内庁長官を激しくなじり、辞職を求めたが、小沢氏はまだ目が覚めていないようだ。宮内庁長官は認証官なのだ。天皇の認証が必要な官職で、侍従長もそうだ。そういってはなんだが、字面は似ていても、気象庁長官などとは違うのである。
認証官は、大臣、副大臣、公正取引委員会委員長、最高裁長官、大使・公使などに限られた官職であって、憲法第7条に天皇の国事行為として「官吏の任免の認証」が定められている。一方、小沢氏の立場はどうか。政党というのは憲法には出てこない。いわば任意団体であり、その幹事長は政治権力がいかに大きかろうと、任意の存在にすぎない。
天皇の認証官に対して、一政党の幹事長が口をきわめて非難し、辞職を迫る。内閣の一員なのだから、首相の指示に従え、と迫る。そこにおかしさはないか。天皇の認証官に対する敬意がまったく感じられないのである。この勝負、どう考えても小沢氏の負けだ。
だから、小沢氏はあの記者会見で「政治利用をめぐる論議を巻き起こしてしまい、陛下にはまことに申し訳ない仕儀となった」と頭を下げるべきであった。周辺は小沢氏にまともにものもいえないようだが、国事行為とはなにか、宮内庁長官とはどういう立場か、そこをきちんと勉強して、本人に説明し、恥をかかないようにしてやらないといけない。
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