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2009-07-01 22:31
さあ、人事に踏み切れるか
花岡 信昭
ジャーナリスト
ここまで来たら、人事に踏み切らないと、麻生首相の求心力は一気に落ちる。そんな気がしている。天皇陛下が7月3日から日本を留守にされるから、政治の常識からいえば、内閣改造は2日中だ。認証式を行う必要がある。となると、1日のうちに、つまり、これから数時間後に党役員人事にとりかかるかもしれない。この段階での党、内閣の人事刷新は、早期解散を求める勢力の出鼻をくじくことが目的となる。
人事をやってただちに解散というわけにはいかない。麻生首相としては、解散までの日数を稼げることになる。人事というのは、総理総裁たる麻生首相だけの専権事項である。党内にいかに反対があろうとも、麻生首相の「孤独な判断」によって、いかようにもできる。
ここまで来たのだから、ここで人事断念というのはまずいことになる。解散できないまま、任期満了選挙に追い込まれるかもしれない。任期満了選挙だと8月23日と決まっている。解散の場合、その時期によっては(7月28日までの今国会終盤まで引き延ばせば)9月6日まで総選挙を繰り下げることができる。
仮に任期満了選挙と解散による総選挙の日程が同じになっても、解散のほうが力を残せる。かつて三木首相はついに解散できないまま、任期満了選挙に追い込まれ、政権崩壊となった。いずれにしろ、人事は「どうせできっこない」と思わせておいて、ずばっとやるのが要諦だ。党内を「あっ」と驚かせる必要がある。人事をやるもやらないも、いずれも理屈はついてくる。できあがった布陣の解説など、いかようにも可能だ。この局面では、人事の中身よりも、麻生首相が果敢に断行できるかどうかが、政局を左右することになる。
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