NEAT・EAF関連活動
東アジア研究所連合(NEAT)
第2回東アジア・シンクタンク・ネットワーク(NEAT)総会
夕食会で基調スピーチを行う伊藤議長 基調スピーチ全文(英語・PDF) |
第2回東アジア・シンクタンク・ネットワーク(NEAT)総会は、8月16~17日にタイ・バンコクにて開催された。第2回総会は、タイの「カントリー・コーディネータ」である同国タマサート大学東アジア研究所が主催し、ASEAN+3のうち、欠席したフィリピンを除く、12カ国よりシンクタンク代表者・有識者等約80名が参加した。
日本からは、伊藤憲一当評議会議長・日本国際フォーラム理事長、猪口孝東京大学教授、浦田秀次郎早稲田大学教授、神保謙日本国際フォーラム研究主幹、田中明彦東京大学教授、平塚大祐アジア経済研究所新領域センター地域統合研究グループ長、廣野良吉成蹊大学名誉教授、吉冨勝経済産業研究所所長のCEAC関係者8名(およびオブザーバーとして山田滝雄外務省アジア大洋州局地域政策課長)が出席した。
今次総会の本会議では、「東アジア共同体に向かって」との総合テーマのもとで、「経済協力」「政治・安全保障協力」「社会・文化協力」「制度化」の4つのサブ・テーマにつき、議論を重ねたが、その結論は10月にラオス・ヴィエンチャンで開催される次期ASEAN+3首脳会議に報告される。
同総会では、「東アジア共同体」への形成過程について、ASEANがこれまでに積み重ねてきた地域統合の実績や経験を評価するとともに、分野ごとに機能的協力を積み上げてゆくアプローチの有効性が指摘された。また、その地理的範囲については、早急な拡大(widening)ではなく、まずは協力の深化(deepening)を優先すべきであるとの点で、意見の一致を見た。
第2回総会のもよう 第2回NEAT総会概要メモ(PDF) |
また、今次総会では「NEAT基本規則および枠組み」が採択され、「カントリー・コーディネータ会議」がNEATの最高意志決定機関と位置づけられ、次回総会主催国の「カントリー・コーディネータ」が全体の事務局を担当することとなった。次回のNEAT総会は2005年に東京で開催することも了承された。
なお、16日の夕食会では伊藤日本国際フォーラム理事長が、基調スピーチを行ない「東アジアで共同体を実現するためには、『共通の利益』を超える『共通の価値』が必要だ。欧州におけると同様、東アジアにおいても『不戦共同体』を構築しよう」と呼びかけた。