国際シンポジウム

日中韓三国経済シンポジウム
「岐路に立つグローバリゼーションと日中韓三国経済の展望」

(2017年6月22日)

 さる2017年6月22日、東京で当評議会後援による「日中韓三国経済シンポジウム:岐路に立つグローバリゼーションと日中韓三国経済の展望」が開催されました。


研究交流会のようす

 アジアにおいては、将来的なFTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)創設に向けたRCEP(東アジア地域包括的経済連携)および TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の他、日中韓FTAなど広域経済連携に向けた協議が進展し、チェンマイイニシアチブ( CMI)やASEAN+3マクロ経済調査事務局(AMRO)を中心にした通貨・金融面での制度も進展するなど、経済分野における新たな協力の機会が生まれています。その一方で、国際社会においては、英国のEU離脱やトランプ米大統領の就任など、これまで自由貿易の旗振り役であった先進国で保護主義的な動きが強まり、さらに難民の流出、テロ、為替問題、格差問題など、グローバル化の負の側面というべき諸課題が顕在化しています。世界では第4次産業革命に期待が示されている中で、これまでアジアの政治・経済を牽引してきた日中韓の三国が、今後のアジアの更なる繁栄に向けて、経済分野のあらたな協力の展望を探ることは極めて重要であります。

 おりしも、日中韓三国協力事務局は、日中韓の三ヶ国にとって最も重要かつ活動的な協力の1つである経済分野の協力に焦点を当てて、2012年より『三国経済レポート』を毎年出版し、三ヶ国の経済動向を報告してきています。

 そこで当評議会は、日本国際フォーラム及び日中韓三国協力事務局を後援し、中国より張琦中国国務院発展研究所副部長、 韓国より宋泳官韓国開発研究院研究員を東京に招き、日本側の河合正弘当フォーラム上席研究員(東京大学特任教授)および伊藤元重学習院大学教授との間で、日中韓三国における経済政策や協力を展望するシンポジウムを行いました。