国際問題 外交問題 国際政治|e-論壇「百家争鳴」
ホーム  新規投稿 
検索 
お問合わせ 
2008-02-02 19:55

片親が日本人である日本生まれ二世の国籍問題

四条秀雄  不動産業
 昨年3月19日付けの私の本欄に対する投稿「在日外国人社会の課題」(244号)でも取り上げた問題ですが、在日韓国・朝鮮人と日本の関わりの中で解決しなければならない課題の一つとして、子供の国籍の問題があると思います。

 国籍法は、その第2条で「子は、次の場合には、日本国民とする」として「出生の時に父または母が日本国民であるとき」と定めています。しかし、第2条によって日本国籍を取得したとしても、外国国籍との二重国籍となっている場合には、22歳までには「いずれかの国籍を選択しなければならない」(第14条)と定め、実質的に日本国籍の放棄を求めています。

 両親が外国籍である場合には、文化的不安定さを抱えながらも国籍・民族についてのアイデンティティの問題は比較的生じにくいと思われますが、世代が進むにつれて日本人との結婚が増えてくると、片親が日本人である子供が増えてきます。ある本で読んだところでは、アイデンティティ問題は、こうした子供に生じやすく、また現在の日本の国籍法の下では、かなりの割合で精神を病むケースもあるとのことです。

 文化的には日本語が母語であり、日本で生まれ日本で育ちながらも、片親が在日であるために民族的アイデンティティが韓国・朝鮮側に置かれるというケースです。その立場に置かれたことを想像してみれば、非常に葛藤を生じやすいだろうことは、誰でも分かることだと思います。こうしたケースは、他の外国人との結婚でも生じるのは間違いありません。特に中国人との結婚のケースで同じような問題が起こるでしょう。

 私は、このような立場に置かれた子供たちのことを考えると、日本は二重国籍の排除を強制するその国籍法第14条の規定を改正して、こうした子供には日本国籍と外国国籍の二重国籍を認めるべきではないかと思います。
お名前は本名、またはそれに準ずる自然な呼称の筆名での記載をお願いします。
下記の例を参考にして、なるべく具体的に(固有名詞歓迎)お書き下さい。
(例)会社員、公務員、自営業、団体役員、会社役員、大学教授、高校教員、大学生、医師、主婦、農業、無職 等
メールアドレスは公開されません。
ただし、各投稿者の投稿履歴は投稿時のメールアドレスにより抽出されます。
投稿記事を修正・削除する場合、本人確認のため必要となります。半角10文字以内でご記入下さい。
e-論壇投稿の際の注意事項

1.投稿はいったん管理者の元へ送信され、その確認を経てから掲載されます。
なお、管理者の判断によっては、掲載するe-論壇を『百家争鳴』から他のe-論壇『百花斉放』または『議論百出』のいずれかに振り替えることがありますので、予めご了承ください。

2.投稿された文章は、編集上の都合により、その趣旨を変えない範囲内で、改行や加除修正などの一定の編集ないし修正を施すことがありますので、予めご了承ください。

3.なお、下記に該当する投稿は、掲載をお断りすることがありますので、予めご了承ください。

(1)公序良俗に反する内容の投稿
(2)名誉や社会的信用を毀損するなど、他人に不快感や精神的な損害を与える投稿
(3)他人の知的所有権を侵害する投稿
(4)宣伝や広告に関する投稿
(5)議論を裏付ける根拠がはっきりせず、あるいは論旨が不明である投稿
(6)実質的に同工異曲の投稿が繰り返し投稿される場合
(7)管理者が掲載を不適切と判断するその他の理由のある投稿


4.なお、いったん投稿され、掲載された原稿の撤回(全部削除) は、原則として認めません。
とくに、他人のレスポンス投稿が付いたものは、以後部分的であるか、全部的であるかを問わず、いかなる削除も、修正もいっさい認めません。ただし、部分的な修正については、それを必要とする事情に特別の理由があると編集部で認定される場合は、この限りでありません。

5.投稿者は、投稿された内容及びこれに含まれる知的財産権(著作権法第21条ないし第28条に規定される権利を含む)およびその他の権利(第三者に対して再許諾する権利を含む)につき、それらをe-論壇運営者に対し無償で譲渡することを承諾し、e-論壇運営者あるいはその指定する者に対して、著作者人格権を行使しないことを承諾するものとします。

6.投稿者は、投稿された内容をその後他所において発表する場合は、その内容の出所が当e-論壇であることを明記してください。

 注意事項に同意して、投稿する
記事一覧へ戻る
東アジア共同体評議会