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2020-12-07 01:26

豪の学者との会話

中山 太郎 非営利団体非常勤職員
 豪州の学者と、最近の豪州の対中関係悪化などについて会話したところ、その要旨を次の通りご紹介します。海外市場の4割も一つの国に頼り、ひたすら儲かればよいのだということがいかに愚かであるか、今改めて後悔している。米の関係者からは、折の振れこの点に忠告されてはいた。Raby 駐豪前米大使は、豪は、中国への「抱き着き派」と「中国退治派」の中間地点でのビヘービアの道を探さんばならないとよく述べていた。政府筋の中国人は、中国は豪から、ワイン、ビーフ、その他農産物、鉄鉱石などを輸入しなくとも少しも困らない。海外の渡航先に豪州がなくても構わないし、留学先も幾らでも代価があると述べているが、確かに一面の真理を突いている。私(豪学者)が恐れるのは、またぞろ白豪主義の豪州の悪癖が顔を出し、豪州滞在の善良な中国人を攻撃することだ。現にそうした現象が起き出している。コロナ禍からくる経済の苦境のはけ口をそうしたところで発散させるのだ。
 
 (小生から、日本の潜水艦の売り込みにつき触れたところ)あれも豪の外交センスの無さをさらけさせた。当初、アボット首相は安倍首相ととても馬が合い、安倍首相の訪豪時には、豪の奥地まで同行したほどだ。日本は技術力はあっても、今まで国是として、国内の自衛隊向けだけに販売していたので、必然的にコスト高とならざるをえなかつた。豪への進出で弾みをつけ海外へどんどん出してゆくきっかけとなれば、日本へ多大な恩を着せることが出来たのだ。アボット首相の後の政権で、仏からの購入となった。仏は確かに南太平洋に権益を持ちアジアに目を向けてはいるが、やはり遠い欧州の国なのだ。アジアでの安全保障には、日本ほどは頼りにはならない。豪は、日本と同じく米との同盟関係を基礎として同じ民主主議国同士として、日本、インド、アセアン諸国、英を始めとする欧州各国、ひいてはロシアも巻き込みつつ、これらの国々と連携しつつ、中国と対峙しなければならないのだ。相手は14億人と言うバカでかい国なのだ。日本は対中国政策を上手く処理しているようでうらやましい限りだ。

 (これに対し、小生より、隣の芝生はより緑が濃く見えるのだろう。日本も今までだいぶ虐めにあってきていると述べたところ)外から見て安倍首相は国際的に通用する世界観を持ち、日本の首相としては珍しいほど外交に関心を抱き、世界を駆け巡った政治家だった。しかし、報道では、「桜を見る会」のホテルでの前夜祭をめぐる資金提供の問題で、検察が捜査に乗り出すと聞く、どこの国も政治家は大変な仕事だ。豪は、米の尻馬に乗り、自国の国力も顧みず、コロナ発生調査を強く言い過ぎた。共産主義国家の喧嘩は、相手のボスは飛ばし、その下を叩くというやり方を忘れたのだ。何でも、格好よく話せばよいというものではない。

 (小生から、日本でも右の人たちは、中国に対し毅然と抗議せよとよく言うがと述べたところ)彼らは、自分がスカッとすればよいのだ。そうした言葉の悪影響には目をつぶることが多い。国際的に正義だとして我々民主主義国の言葉で喋っても相手には通じないことがある。今の共産主義中国が受け入れやすい言語で話さなければならない時もあるのだ。いずれにせよ、我々の盟主の米国も大国だ、同じ民主主義国と言え、時に大国の身勝手さが出てくることもあろう。それは覚悟しなければならない。
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